創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日2426 今日2836 合計55172
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   自己家畜化   さる吉

   自己家畜化
 今、人間は自らを家畜化し自己家畜化をしている。女房に亭主が飼育されているなどの、たとえに使われているものと同じように感じるが全く違う。ヒトを一種の生物とみなした場合、個人のレベルではなく、人間自身がつくった社会システムに依存して、暮らしている点からである。人間は、自らを自ら飼育し、馴化している。自己飼育、自己馴化だ。一般には、来れは、否定的で比喩的にしかとらえられない。だれもが自ら好んで、飼育され、ならされていくことなどないと感じるからだ。飼育とは、食料を供給され、さらに生活空間や場も与えられるということである。動物の生活のすべては、食物をとることが中心に営まれている。その成果にもとづいて繁殖が行われる。比喩して言えば、現代の子供たちは、座敷イヌと類似している。自己家畜化が、特殊な条件下で、自己ペット化にいたったものといえる。自己ペット化の場合には、自己家畜化のような、論理に基づいたものであるよりも、状況を示す表現に、力を入れた言い方だ。自己家畜化の特殊な現代のあり方だ。ある程度の自己家畜化は、必要だ。
 理由の一つ目は、自己家畜化をすると、皆が社会のシステムにあわせるため、社会の躊躇が保てるからだ。実際に僕の学校でも、全員が学校の校則という社会の決まりを守り社会のシステムに、あわせているから静かに授業ができる。たまに校則を破ってしまうこともあるが、皆校則の大部分を守ることができている。理由の第二に、社会のシステムにあわせることで、有意義な時間を過ごすことができるからだ。夏休みは、学校に行かなくてよいため、社会のシステムに、あわせなくなり毎日だらだらと過ごしてしまう。だから、夏休みにも、社会のシステムにあわせた生活をすれば、有意義な時間を過ごすことができる。
 確かに、人間には、自由というものも必要だ。しかし、「人はその制服のとおりの人間になる。」という名言があるように、社会のシステムに合わせて生活することで、社会の一員だということを自覚することができる。だから僕は、人間には、ある程度の自己家畜化が、必要であると思う。

   講評   nanako


 今週は進級テストの作文でしたね。いつも以上に気合を入れて書いてくれたのだと思います。字数も十分、項目も全て入れることができました。ただ、「題材」のただし書きが抜けていたよ。先生のほうで直しておきました。進級テストはもちろん合格! おめでとう!

 聞きなれない「自己家畜化」という言葉が難しい長文でしたね。牧場などで飼われている家畜は、比較的フリーではあるけれど人工の柵の中で動いています。それと同じように私たち人間も、社会のシステムの中で暮らしているということでした。それを「人間は自らを家畜化している」と筆者は言っているのですね。
 要約は、長文をよく読んで大事なところをまとめることができましたね。でもちょっと長かったね。これをあと半分くらいの長さまで短くまとめられるといいね。
 「ある程度の家畜化は必要」と意見を明確にすることができましたね。それに続いて第二、三段落では理由を述べることができました。それぞれの理由をより説得力のあるものにするためには、もう少し具体的な体験実例がほしいところだね。字数が800字なので、各段落を200字程度で書いていくとバランスのよい意見文になりますよ。
 最後は、最初の意見に戻ってとてもかっこよくまとめてくれました!

 社会の躊躇→社会の秩序

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)