創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   地球交響曲   キリリ

「地球交響曲」のシナリオハンティングのためにラップランドの森を歩いた。ラップランドでは、北極圏に入っているため、冬は暗黒の世界となる。その分夏には一気に生命が一気に芽吹く。森には多様な木々や虫や動物たちが一つの大きな生命体として生きている。この森の一員になるためには、蚊やブヨの大群も、森のシンフォニーの一つなのだと考えなければならない。ラップランドの夏は短いため、蚊やブヨなどは必死になって血をすおうとするが、それは自然に摂理そのものなのだ。そのように考えると、刺されたときのかゆさは変わらないにしても、そのことに心乱されることからは少し解放されるような気がする。僕は、「自然の中の一員」という意識を持って生きていきたい。その方法は二つある。

まず、第一の方法は、「すべてのものが助けあって生きている」ということに気づくことだ。僕たちは、自分たちも回りにいる「不快なもの」は排除してしまう。たとえば、ゴキブリや蚊やその他害虫などである。しかし、そのせいで、それらの動物を天敵としていたほかの動物が増えすぎ、その動物が害を与える、ということもある。たとえば、外来種の問題がある。いま、日本中の池や沼・湖などでブルーギルやブラックバスなどの外来種が日本にもともと生息していた在来種の生態系を奪いつつある。もともとは害虫駆除の目的で輸入されたというものも多かったようだが、今では逆にそれらの動物が害を与えているのだ。僕も蚊などが自分の部屋にいたら迷わずつぶしていたが、これからはもう少し考えようと思う。(笑)

また、第二の方法として、「地球もひとつの命として守っていく」ということだ。僕は夏休みに「夢・出会い・人権フォーラム」という行事に学校代表で参加した。いくつかの分科会に分かれてそれぞれ違うテーマについて話し合う、というものだった。僕はその中の「環境分科会」に司会として参加した。司会だったので、環境問題について自分でもけっこう調べたのだが、地球環境はかなり「やばい」状況にある、ということがよくわかった。このままのペースで温暖化が続くと五十年後には地球の平均気温が最高で五,五度も上昇するそうだ。すると、国土が低いオランダでは国土の約四分の一が水没するそうだ。僕は、地球環境を守るために自分でできることをできるだけやっていこう、と思った。自分できることはエアコンの設置温度を決める、などだ。なんと、テレビを見る時間を一人が一日一時間減らしたら二酸化炭素の量は一年で七キログラム以上削減できるそうだ。(体験)

確かに、快適な暮らしのために開発することも必要だ。しかし「存在するものには、良いとか悪いとかを言う前に、すべてそれなりの理由がある。」という名言もあるように、地球はひとつの命として生態系のバランスを保って生きている。人間はその一員として大きく調和して生きていかなければならない。僕も地球交響曲をかなでる自然の中の一員として生きていきたいと思っている。

   講評   kamo

 テストの週ということではあったけれど、全くいつものとおり、立派に実力を発揮した、いい作文でした。
 『構成』……複数の方法の「方法」自体は、普通のシンプルなものだけれど、それぞれの内容も分量も、さすが、というべきものです。4段落の、ひとつひとつの内容も、その関係もしっかりしていて、安心して読めました。
 『題材』……「夢・出会い・人権フォーラム」の話は前にもしてくれたね。これは使える話だ。(笑)すばらしい体験、理想的な体験実例だね。うまいです。
 『表現』……なるほど。自然の仕組み、生態系に注目しての、名言の引用だね。これもピッタリ。使い方がうまい。
 『主題』……自分がよしとする自分の生き方としても、人間としての生き方の提唱としても、立派な主題が書けたね。これは、直近の、切実な問題でもある。やはり一人一人が生き方の問題として、まさにこのように考えていくべきだろうね。
 今回も立派な意見文を仕上げたね。進級テストはもちろん合格。おめでとう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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