国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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オランダの豊かな自然・優しさ ウサリン
ヨーロッパの北のほうにオランダという小さな国がある。風車、きれいなチューリップ、酪農が盛んなことで有名だ。海抜0mということでも有名だ。
私は今この国で暮らしている。オランダの豊かな自然はもちろん、オランダ人の優しさが私はとても好きだ。
オランダに来たばかりの頃、「オランダ人はみんな背が高いなぁー」と思いながら色々な人を見ていた。すると、おばさんと目があってしまった。なにか言われるかと思い、ドキッとした。しかし、その人はニコッと笑ってくれた。その時、私はとても嬉しかった。だから、私もニコリと笑い返した。私はいつも思うのだが、『笑い』というのは、人を気持ちよくする素晴らしい薬《表現》だと思った。
ここオランダには豊かな自然が広がっている。わたしの家の近くにも、運河と小さな森のようなところがある。運河にはたくさんの水鳥がスイスイと泳いでいる。うさぎだってたまに森の中を散歩している。このようにオランダにはたくさんの生物が住んでいる。これは、オランダ人がとても自然を大切にしているからだろう。私が日本の頃に住んでいたところは横浜だ。横浜は高いビルが立ち並ぶ大都市。だから、わたしの家の近くにはあまり森のようなところはなかった。オランダは緑が多い。家の近くにはたくさんの店があり、とても便利なところだ。私は運河にアイガモなどの水鳥がのんびりと泳いでいる風景画とても好きだ。アイガモだけでなく、オランダは犬もおとなしくてのんびり。町も日曜日は休みでつまらないがとても静かでのんびり。
今、世界では森林伐採という大変な問題が起こっている。大切な木をどんどん切っていっているのだ。自然というのは人間だけのものではない。私の近くの小さな森にはうさぎがいる。その森はとても小さいのだ。しかし、たくさんの水鳥や生物が暮らしている。あんなに小さくても生物は人間と一緒に暮らしているのだ。このようなことから、自然と言うのはとても大切な物なのだ。だから、オランダも日本も生物が快適に過ごすために必要な緑という貴重な資源を大切にしてほしいと思った。そして、美しい地球のしてほしいと思う《主題》。もちろん他の国も……。 『外国に住む』というのはとても珍しいことだ。これからも、オランダでの時間を大切にしたい。また、言語をがんばって、楽しいオランダ生活を送りたい。
講評 yuu
かなちゃん、こんにちは。
そちらでの生活はとても充実しているようですね。作文に書いてくれたように、すばらしい豊かな自然と、その自然にふさわしいともいうべき優しく気さくな人が多い国ですね。
かなちゃんの作文を読んでいて、オランダに行ってみたいなという気持ちになりました。
かなちゃんは日本ももちろん大好きだと思いますが、その日本にも勝る自然がオランダにある、ということに関心を強く持っているようですね。
国の大きさは面積で計ることができるけれど、生活習慣や文化は、簡単には比べることはできないと思います。面積や距離ならすぐに数字で比較できますが、たとえば、川の長さや幅は計って調べれば正確に調べられますからね。そして、国土の広さも、国民の数も、数である限り最大限リアリティーのある比較の対象でしょう。
でも、かなちゃんの感じるオランダの良さは、もっと深いところにあるのではないかと思います。
住んでみてはじめて感じる朝昼夜の街の様子や自然の風景。接して会話をしてみてわかる街の人々の温かさ。暮らしてみてわかる生活のリズムは、必ず、そこで生きる家族の快適を手探りにも見つけ出したお父様とお母様の努力の賜物だと思います。学校生活では、日本語だけではない語学文化の中で、積極的に頭と耳のアンテナを活躍させて日常生活にとけこんでいったかなちゃんのヤル気が、何より、一番の、快適・楽しさ・充実感の土台になっていてくれていることでしょう。
「外国に行く」ことはあっても、かなちゃんも言ってくれているように『外国に住む』ことは、確かに珍しく、そして貴重な体験です。
このような作文が届くことがとても嬉しいです。かなちゃんの教えてくれるオランダには、必ず水鳥が登場します。運河も、色とりどりの花も登場します。今、日本にいるゆうこ先生に日本の紹介文を書く機会があったとしても、水鳥や自然の植物の名前が登場するかは疑問です。大きな高層ビル街や、人が多く集まるアミューズメントに関心度が高まり、自然とはかけ離れた景色の中でお国自慢話を書くかもしれません。そう思うと、なんだか少しさみしいね。
もうこの現代は、好きなときに、好きな場所で、好きな国で生きる自由を私たちは持っています。もちろん時間と労力と、お金も必要不可欠ですが、一番大事なのは、自分自身の意欲だと思います。もしそのようなチャンスがタイミングよく目の前に揃っているのなら、自分で、住みたい国を選ぶ自由もあるのでしょう。意志をもって選択するということです。
かなちゃんには、好きな国をこれからもたくさん見つけてほしいなと思っています。かなちゃんの得意技ですが、そのもの(国・人)の良いところをいっぱい見つけて、好きになることができると思うんです。
そこでふと振り返り、かなちゃんの祖国日本のことを思い出してみると、今よりもっと豊かな人間になれると思います。
日本ではよく故郷(ふるさと)という言葉を使いますが、ふるさとは一つではなくても良いと思っています。これは私の持論ですが。大好きな国、街は、まぎれもなく、第二・第三のふるさとになってくれると思うのですよ。
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