創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   見るコミュニケーション   えよさ

 日本人は花見、月見、雪見など、「見る」ことを通した、独自のコミュニケーションを持つ。その一方、欧米人は、面と向かって「話す」ことで意思を通わせる。近頃、その日本人の独自のコミュニケーションよりも、学校の授業で「ディベート」が行われるように、欧米の「話す」という形態が正統な意思の伝達方法とされがちである。私達は、その重要性が失われがちな今こそ、日本独自のコミュニケーションの大切さを見直すべきである。
 まず第一に、日本人は面と向かって「話す」だけでは、会話が途切れるなど、ギスギスした雰囲気を作ってしまうことがある。私は、慣れ親しんだ友達からは「よくしゃべる」といわれるタイプである。先日友達五人でディズニーランドに行ったときも、乗り物にも乗らずベンチに座って話しているだけで、一時間ほど過ぎてしまったほどだ。しかし普段から仲の良い友達とでも、電車の中で二人きりになったりすると、会話が続かないこともある。そんな時私は、やはり目に付いたものなどから話題を転換したりするものだ。
 第二の理由としては、「見る」ことを主体とした意思の疎通の形態であれば、相手の気持ちを察しやすい。先日衆議院選挙があった影響で、連日のように、政治家の話題が世の中を賑わせている。私は政治家の演説や、討論を見ていて、よい印象を受けたことがない。それが政治家の仕事であっても、他者を否定し、自分の意見を主張する行為に、何か違和感を感じるのである。それとは対照的に、花見や舞台鑑賞など「見る」ことを媒体とするコミュニケーションには、「協調性」がある。同じ時間を共有し、その時間の中で、同じ対象物を通して意志を通わせば、相手の気持ちを自然に察することができるだろう。
 確かに、面と向かって話したり、自分の意見を主張することも大切だが、日本独自の「見る」ことを通したコミュニケーションも、とても重要である。「話す」ことだけでなく、「見る」コミュニケーション能力も、日本人にとっては不可欠だろう。他者への思いやりが欠けている現代において、この日本人の知恵ともいえよう、日本独自の意思の疎通形態の重要性に、私達はもっと気づくべきである。「見る」ということは、目で見るのではなく、心の働きである。(名言)

   講評   nane

 第一段落の結びの意見が明確。このように早めにはっきりした意見を打ち出しておくことは大事。
 第二段落の実例は、初めてのデートで話すことがなかったが二人で花火を見ているだけで心が通うようだった、などの話で書いてもいいよ。(笑)
 第三段落の例で「政治家の演説や、討論を見ていて、よい印象を受けたことがない」は、確かにそうだと思うけど、この書き方だと大雑把すぎる。できればもう少し具体的に。
 「「見る」ということは、目で見るのではなく、心の働きである」は、いい表現になっている。これを、もう一歩、主題の「言葉よりも見ることで」につなげてみよう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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