創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日2426 今日2179 合計54515
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   手作りマドレーヌはやっぱ最高!!   オーロラ

 トン、トン、トン、カパッ!(書き出しの工夫)
卵を割りました。
 九月十二日、今日は私のお母さんのお誕生日です。私は、(今年のプレゼントはお菓子がいいなぁ)と、考え(そうだ! マドレーヌにしよう!)と思いました。なぜ、マドレーヌにしたかというと、ケーキだと一日しかもたないけれど、マドレーヌなら何日ももつからです。でも、作るのはとても大変でした。
 まず、キッチンに『わかったさんのマドレーヌ』を持ち込みました。レシピのページを開いて、タネから作り始めます。卵を二個割りました。いつ聞いてもいい音です。まるで、卵が演奏しているようでした。そして、よくかき混ぜてから、砂糖を入れ……。
「えーっと、90グラム……?」
ここでもう、問題がおこりました。砂糖をどうやって量るのかが分かりません。そこに、お母さんが来てくれました。
「この量りは、そのままお砂糖をのせられないからね。まずはかりにお皿をのせて、その重さに90グラムプラスするのよ。はい、何グラムになる?」
「えーと、302グラム。」
「正解。じゃ、302グラムになるまで砂糖を入れて。」
と、お母さんは一つ一つ丁寧に教えてくれました。でも、お母さんへのプレゼントを作っているのだから、あまり手伝ってもらうわけにはいきません。すぐに退場してもらいました。(笑)
 何とか量り終えて、次の作業にとりかかりました。次は、小麦粉&ベーキングパウダーを入れます。さてここからは、力が必要です。なぜかというと、手早く&丁寧に&きれいに、混ぜなければならないからです。ゆっくり混ぜればだまができ、かと言ってざつに混ぜればタネが飛び散ってしまいます。さらに溶かしバターと、隠し味にメープルシロップを入れ、しばらくまぜて、やっとタネが出来たので冷蔵庫で三十分ぐらい寝かせます。
 それから、少しして奈良崎先生からの電話があって、いろいろなことを話していました。そうして、電話が終わって時計を見たら、もう冷蔵庫に入れてから五十分ぐらいたっていました。(寝かせすぎかも……)と、思いつつタネをとりだしてみたら、ずいぶん固くなっていました。だから、軽くほぐしてから、この日のために買っておいた、かわいい絵のついたカップにタネを入れました。カップにタネを流し込むのは、意外と時間がかかって、お母さんが少し手伝ってくれました。それから、ピンクのカップには小さいカラーゼリー、グリーンのカップにはチョコチップを上にのせて焼きました。焼いてる間にお母さんが
「ちょっと、自転車でポストに行って来てくれない?」
と、聞いたので私は
「うん、いいよ。パパと帰りに会うかもしれないね。」
と言って出かけていきました。そして本当に帰りにお父さんに会ったのでいっしょに帰りました。帰ったらマドレーヌのニオイがプーーーーンとして、思わずよだれが出そうでした。
「チーーン。」
いよいよ焼けました。フックラしていてとてもおいしそうです。夜ごはんの後にマドレーヌを、まずお母さんから食べてもらいました。私はドキドキしながら
「おいしい?」
と聞いたら、お母さんはニッコリ顔で
「うん! おいしい! 最高!!」
と言ってくれたので、私はホッとして自分も食べてみました。すると、何ともいえない甘い香りが口に広がりました。最初かんだときは、サクッとしていて後になると、とてもやわらかくなっていてとてもおいしいのです。
「うん! 本当だ! おいしい!」
と、自分でも満足しました。
 私は、今年のお母さんのお誕生日は、今までにない最高のお誕生日になりました。またいろんなお菓子を作ってみたいと心の中で思いました。

   講評   nara

 去年に引き続き、今年もお母さんのために、手作りプレゼントを用意したのだね。手作りをしている中で、去年はできなかったことができるようになったり、新しいことにチャレンジしたりする。誕生日をむかえたお母さんだけでなく、オーロラちゃんも1年の年月をすごして、大人になったということがわかるね。
 お菓子作りのレシピは、わかりやすいようなよくわからないようなところがある。砂糖や粉を量ることも、一度やれば何ということもない。しかし、初めてのときは、オーロラちゃんみたいに迷うものなのだなぁ。先生が、初めて自分でお菓子を作ったのは、やはりオーロラちゃんくらいのとき。そのときに、粉まみれになって、台所をよごしてしまったことを、なつかしく思い出したよ。
 粉を混ぜるところが、たぶん一番のポイントではないかな。力の入れ具合、スピードなど、すごく難しいしレシピを読んでも文章だけではわかりにくい。こういうところを体で覚えて、お菓子作りが上手になるのだろうな。
 焼いているときに、一度外に出たから、部屋に広がる甘い香りをより強く感じられたようだね。できあがりも最高! サクッふわっという仕上がりは、粉の混ぜ方が成功したしょうこだね。お母さんにとってもうれしくておいしい、すてきなプレゼントになったことだろうな。お母さんからは、お返しの笑顔をもらえたね。いい作文だ。
 書き言葉と話し言葉
 題名の中の「やっぱ」は、元々は「やはり」だね。それが「やっぱり」になり、短く「やっぱ」と変わってきた。この「やはり」は書き言葉で、「やっぱり・やっぱ」は話し言葉だ。書き言葉の方が、かっちりとした感じだね。
 作文では、「  」以外では書き言葉を使う方がいい。では、今回の題名はどうか? 題名は、作文の中身を強調したり、印象(いんしょう)深くするためにつけるね。だから、先生は、話し言葉でもいいかなぁ、と思っているよ。ここは、人によって少しちがいがあるかもね。オーロラちゃんも、書き言葉と話し言葉を探してごらん。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)