国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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ネガティブ× ポジティブ○ ウンディーネ
衰弱したアイデンティティのぎりぎりの補強、それを個人レベル、感覚レベルでみれば、たぶん「清潔願望」になる。自分の中になんの根拠もないまま、自分の同一性を確保しようとするのなら、〜ではないというかたちで、ネガティブに自分を規定するしかない。ぼくらは自分の存在をじぶんという閉ざされた領域のなかに確認することはできない。要するに、じぶんの存在が他者にとってわずかでも意味があること、そのことを感じられる限り、自分を見失わないで居られる。他者という鏡がないと、ぼくらはじぶん自身にすらなされないということだ。他者の他者としてじぶんを意識できないとき、わたしたちの自己意識はぐらぐら揺れる。あるいはとても希薄になる。つまり、じぶんの最後の防壁を、過剰に防衛しようというのが、異物との接触を徹底して回避しようとするいわゆる清潔シンドロームだったのではないか。わたしは「自分は〜ではない」という否定的な形でアイデンティティを確立するよりも他者との関係からアイデンティティを確立するほうがいいと思う。
第一の理由は、他人との関係の中でアイデンティティを確立させようとすると自分に自信がつくからである。自分を否定的にとらえるよりも、他人に認められたり、他人と励ましあったりするほうが、自分に自信をつけることができる。得意なことなどは、ほめられて自信を持てば、もっと得意になるだろうし、短所を長所にすることも可能かもしれない。そして、自信があれば、もっとがんばろうという気持ちが芽生えて、積極的にいろいろな物事にチャレンジすることができるだろう。私が部活(卓球)でドライブの練習をしているときのこと。なかなかうまく入らなくて、先輩が教えてくれた。すると、こんどはうまく入るようになって、先輩にも、
「うん、よくなったよ。」
と、認めてもらえた。それから私は、
「こんどはバックサーブをうまく出せるようにしよう!」
と、思えたのだ。
第二の理由は、人の役に立つことは、気持ちがいいからだ。もしも学校の掃除のとき、自分たちの班が早めに終わったとする。しかし、となりの班は、まだ終わっていない。そんな時、そこの班が早く終わるように、手伝ってあげたら、自分は気持ちがいいし、となりの班も、うれしいと思うだろう。まさに一石二鳥である。それに、こんどは手伝ってもらえて、また、向こうは気持ちいい、自分はうれしい、と一石四鳥くらいになるかもしれない。
確かに、落ち込んでしまうこともある。いくらポジティブに、といっても、ずっとはつらい。そして、そのほうが簡単だ。しかし、『短所をなくすいちばんよい方法は、今ある長所を伸ばすことである。』という名言があるように他者との関係の中でアイデンティティを確立していく方が前向きで自分の良いところをさらに伸ばしていくことができると思う。そうすれば、自分も周りもみんなポジティブになれるだろう。だから私は「自分は〜ではない」という否定的な形でアイデンティティを確立するよりも他者との関係からアイデンティティを確立することがいいと思った。
講評 takeko
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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