創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   柿を忘れずに!   くろーばー

色づいたカキは千年も日本人と共にあり、また日本の風物詩でもある。昔カキは果物の王座にいたが、最近では減ってきている。その中の渋ガキの「渋」は無用な時期に実が食べられるのを防ぐためだ。熟しガキの季節こそが動物とカキの思いが一致するときであろう。
私はこの長文を読んでふと思った。「・・・あ、カキ食べてない。」たまに食べるとすれば給食で年に一,二回、たった一切れ出るだけ。柿が好きかどうかクラスメイトに聞いても「う〜ん、別に。好きでもないし、嫌いでもないよ。」と返ってきた。実を言えば私もそんな感じでそれが妥当な答えだと同感せずにはいられなかった。別に家族に大好きな人がいるわけではないし、それほど柿の必要性が無いと思われてきたのだと思う。(ごめんなさい。)昔は日本人と一番親しい果物だったに違いない。自然な甘味があったため、おやつでもあり、栄養素でもあり、大事な大事な柿泥棒の食料でもあった。(笑)単に時代の流れが早くそれに逆らえなくなっているだけなのだろうか。
最近は庭に果物の木を植え、実が出来たらそれを食べたり,近所の人にあげたりしているのを見かける。私の家はマンションなのでちょっと無理だけれど、この前通学路付近の大きい家にミカンがなっていたのを見かけた。他にも林檎がどっさり生っている家や、杏、イチゴのあるところもある。だが、よく見ていると柿の木が無い!いや、あったとしても一部だけであろう。そして、カキもぎ体験というのを見たことが無い!これは大問題だ。やどうしてぶどうや梨などはあってもカキが無いのだろう!?現在の社会にはカキはなじみが薄いのだろう。しかし、ここでまたまた疑問がわいてきた。カキは栄養価が高いはず。それに甘いし、おやつには最適な果物であったのに。では人気を上げるためにはどうしたら良いのか。その答えは意外と身近なことから出来そうだ。
昔、カキは果物の王座だった。いまやリンゴとミカンにその座を奪われつつもがんばっているカキはきっとどの果物にもない独自の歴史をキープし続けていて、さらに海外のほうで売り上げを伸ばすという新たな道を歩みだそうとしているのだ。「桃栗三年柿八年」というようにカキはじっくり熟すのを待ってから食べるべきだ。急いては事を仕損じるというように急ぎすぎは禁物だ。地道に歩んでいる柿を食べ、柿の声に耳を傾けてみよう。日本中の誰もがやればカキは緩やかながら徐々に人気を上げていくはずだ。そうすれば自然に忘れられた果物に目が向くようになるだろう。私はこれからしっかりと柿を食べ、柿のように地道に頑張っていきたい。

   講評   yoo

 くろーばーさん、こんにちは。だんだん肌寒くなってきましたね。あっという間に秋の訪れを感じるようになりました。カキは、日本の秋の風物のひとつですが、最近食べられなくなりつつありますね。カキについてのエピソードをしっかり表せた、上手な感想文です。字数も素晴らしいですよ。

<第一段落>
 ●要約……昔は生活に密着していたカキが、今では姿を消しつつあるということと、カキの「渋」についてのことを、要約としてしっかり表せました。すっきりしていてとてもよい文章です。
<第二段落>
 ◎体験実例……くろーばーさんは、給食で出るときぐらいしかカキを食べないのですね。自分の体験したことを、きちんと教えてくれました。秋になると、お店ではよく売られているのですが、買う人は減りつつあるのでしょうね。
 ◎ユーモア表現……「柿泥棒」という言葉は、なんだか懐かしさを感じますね。(笑)おもしろい表現です。
<第三段落>
 ●聞いた話……聞いた話というより「見た話」ですが、ご近所の果物の木のことを、上手に表せました。新しく栽培されるのは、リンゴやミカンの木などで、カキの木は見かけないというのは、おもしろい発見です。今、見かけるカキの木は、田舎や古い家の庭に昔から植えられているものが多いのでしょうね。
<第四段落>
 ●ことわざの引用……栽培が難しいこととを表した言葉「桃栗三年柿八年」を、うまく自分の文章の中に引用できました。とてもよかったですよ。
 ●一般化の主題…「昔、カキは果物の王座だった。」が、一般化の意見になっています。今回の課題のような場合、キーワードは「人間にとってカキは……」ではなく、「日本人にとってカキは……」と表現するとよいですよ。今回も大変よくできました。
       

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