低学年から学力の基礎を作る
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   初めての音楽会   えとわ

   初めての音楽会《構成》
「続きまして、●▲小学校です。曲名は、歌劇『ジョコンダ』より時の踊り、少年時代です。」《構成》
とアナウンスが流れた。今日まで私は、朝や放課後の練習をがんばってやってきたので、成功させたいと思った。私たち3,4年生は、アナウンスが始まるまえから舞台の袖にいた。舞台に上がると、スポットライトが当たり、観客席が暗く見えた。先日のピアノの発表会のリハーサルと同じだ。でも、みんなと一緒なので、緊張はしていなかった。先生が、指揮棒を挙げたと思ったら、すぐに下げた。私はどうしたんだろうと思った。まだ準備のできていない子がいたらしく、その子を待ってからもう一度先生は、指揮棒を挙げた。それにあわせて、曲が始まった。
「ファ#ド#レミ、ファ#ド#レミ、ファ#ファソ……」
とアコーディオンから始まり、ボンとピアノの音が出て、
「ミソソラ」
とリコーダーに、木琴、鉄琴、トライアングルと演奏が続いた。私は、リコーダーのパートだった。
 ずっと前、この曲の練習が始まったばかりのころ、私は、リコーダーが上手くふけて先生にほめられた。《題材》だから、今日の演奏では、気持ちをこめようと思った。一生懸命だったのか、手から汗が出ていた。ハンカチではふけないので、手を開いたり握ったりした。
 次の曲は少年時代。私はピアノの伴奏なので、ピアノの場所に移った。4年生の人と私の2人で伴奏をする。私は、左手のパートを受けもっている。左手は簡単だけれど、2人で合わせることに気をつけないといけない。油断は禁物だと思いながら、指揮にあわせて弾き始めた。上手く弾き続けていた。ところが、ピアノの音だけが出る、ジャンの部分で、2人がわずかにずれた感じがした。私は、失敗したと思った。このとき、体の中をまるで電気がながれるようなビリビリとした緊張がはしった。《表現》もう一度同じ部分があるので、今度こそは2人が合うように私は、とっさに考えた。4年生の人に任せて、私はできるだけ小さく弾こうとした。2度目は、上手くあわさったので、ほっと胸をなでおろした。でも、もし1人で弾いていたら右手と左手はあったかもしれないと思った。
 家に帰って、母に、今日の出来事を話した。そして、
「お母さんのお弁当おいしかったよ。私の学校が1番上手にできたと思う。」
と誇らしげに言った。母は、
「あなたって、お母さんのお弁当おいしいなんて言ってくれて優しいね。朋代達の演奏、聞きたかったなあ。」
と残念がっていた。でも、祖父母が聞きにきてくれたので、私はうれしかった。津宮小学校は毎年3、4年生が発表するので、私は来年もやれるから、また精一杯やろうと思った。《主題》

   講評   sugi

 前に学級新聞にも書いたけれど、今年、先生はフルートを習い始め、十数年ぶりに音楽を楽しむ生活を送っています。だから、音楽会などと聞くと、とってもウキウキしてしまいます。一人で演奏するのもいいけれど、大勢で気持ちを合わせて一つの音楽をつくることは、何倍もの喜びがある気がするよ。朝も放課後も、休まず練習をがんばって、立派に本番の舞台に立つことができたね。練習を通して、三、四年生全員の気持ちも一つにまとまったのを朋代ちゃんは感じていたのではないかな?
 ピアノが上手な朋代ちゃんは、きっとリコーダーも得意なのだね。本番でもずいぶん気合が入って、手に汗をかくほどだったのだね。「がんばろう!」と思えば思うほど、手に汗をかくというのは、先生も経験したことがあるよ。人間の体は不思議だね。
 ピアノの伴奏で、二人の演奏がずれてしまったところは、この作文の中でもっとも盛り上がるドキドキの場面だね。思わぬ失敗で、緊張してしまったけれど、そのあとの対応はすばらしかった! ここで舞い上がってしまったら、さらなる失敗を重ねていたかもしれないね。大きな失敗をしたときこそ、できるだけ冷静になって対処法を考えることが大事なのだろうね。
 この間はピアノを聴かせてくれてありがとう! ピアノの発表会も目前にせまったけれど、この調子なら本番は楽しく弾けそうだね。今度はきっとお母さんも来てくれるね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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