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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   名よりも品物   レックウザ

 さて、興味深いことには、ほうぼうでめぐり合った手仕事による品物は、それがどんなに美しい場合でも、一つとして作った人の名をしるしたものはない。私たちは無名の職人だからといって軽んじてはならない。じつに多くの職人たちはその名をとどめずにこの世を去っていく。しかし、かれらが親切にこしらえた品物のなかに、かれらがこの世に生きていた意味が宿る。かれらは品物のなかで勝負しているのだ。物で残ろうとするので、名で残ろうとするのではないのである。
 私は、四年生のとき、母といっしょに自由研究でレターボックスを作りに行ったことがある。私はふと思い、お母さんに聞いてみた。
「お母さん、このレターボックスに絵を描いちゃダメ?」
「う〜ん、お母さんは知らないけど、まあいいでしょ。」
お母さんが答える前に私はもうすでに絵を描いていた。
「人が答えてから行動しなさいよね、そういうことは。」
お母さんにそう言われたが、私は聞こえなかった。作ってから30分たった。やっとレターボックスを作り上げた私は、汗をふきふきレターボックスを見てみた。そのとき、自分が作ったレターボックスを見て、まるでなかなか魚釣れなかったが急に大きな魚が釣れて喜んだように嬉しかった。名は知られずにいいから、この作品だけでも周りの人に見てもらいたかったぐらいだ。私は、名を知ってもらうよりも作るもので勝負することがわかった。
 同じく四年生のとき、友達と焼き物を作りに行った。焼き物を作る部屋の前に、いろんな焼き物や人形が置かれてあった。
「うわー、すごいね、これ全部人が作ったんだね。大変だっただろうなー、特に轆轤とかで作るの。うちこれできないなー。」
私は驚いた。それはどれもおもしろく、美しく、上手で、みんなよくできていた。しかし、私と友達はあることに気づいた。
「あれ、全部これ作った人の名前が書いた紙がないよ?」
なんと、その作品の前には名前の書いた紙はなかった。このとき、私は思った。作品者は、作ったものだけを見てもらいたかったのだ。自分の名など知られずにいい。作品者は、自分の作った品物を見てもらうだけで十分満足なのだ。(みんな自分の傑作を見てもらいたかったんだな。)私はつくづくそう思った。
 私はこの話を読んで、作者は自分の名を知られるために美しいものを作るのではない、自分の作ったものだけを見ていてほしいのだと思った。

   講評   hoemi

理菜ちゃん、こんにちは。二段落目、三段落目に会話を入れてより具体的に手直しできたね。とてもよく仕上がっているよ。たいへんよくがんばりました♪

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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