低学年から学力の基礎を作る
幼長、小1、小2、小3の基礎学力をひとつの講座で学ぶ。
読書の習慣、国語算数の勉強、暗唱の学習、創造発表の練習をオンラインで。


昨日2356 今日1552 合計10906
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

      私の家の古い物   ブラックベーダ

 私は自分の家には古い物はないと思っていた。だが祖父から古銭をもらった。見てみると昔の今まで見たことのないようなお金があった。穴のない昔の五円玉や、鳥の絵が描いてあるお金もあった。「ああこれ知っている」と思ったのは聖徳太子の一万円札くらいだった。祖父からもらった古銭は半世紀くらい前の物もあった。どれも初めて見る物だった。その中には十円や二十円くらいの価値しかないのも多い。だが古銭を持っている人があまり私の知っている人の中にはとても少ない。なのでどんなに価値が無くてもみんなが持っていなくてければそれはその人にとって良い物である。そして他の人に見せてもみんな見たことがないので、まるで宝石のような価値があるように見られる。
 今の子供はたいてい古銭など手に入らないと思っている。前に聞いた話だが、古銭はよくある。例えばギザギザのある十円玉や五円玉の裏に書かれている日本国と書かれている国が「國」になっている物がありギザギザのある十円玉はキップや自動販売機のおつりにあることがある。裏の国が古いのはコンビニのおつりなどであるときがある。なので古銭は身近にあるかもしれない。
 古い物は江戸時代の時につくられた有名人のかけじく、徳川家の何代目かが作った湯飲みなどとても高価な物でなくて良い。自分が赤ちゃんの時に使っていたおしゃぶりや三歳の頃に買ってもらったおもちゃの自動車でも自分にとっては古い物だ。古い物は価値が無くても良い。例えば家に置いてあるテレビなども古いかもしれない。三十年くらい前に買ったテレビも一応三十年間経っていて古い物だ。
 私の家には古い物は少ない。なぜなら私の家は一回引っ越しをしたので、捨ててしまった物が多かったからだ。母はおおざっぱな性格で、「これは入らない、これははいる」とおおざっぱに捨てたりしたので今となっては後悔しているという。その中で残った物が、朝食や夕食を食べるテーブルである。それは私が生まれたちょっと後に買った物なので、十年くらい経っている。おおざっぱな母がテーブルを残したのは私が小さい頃からそのテーブルで御飯を食べていたり、勉強をやったりした物なので私のつけた落書きや傷が多くて思い出深い物なので残しておいた物なのだ。ほかにも食器も捨てようか捨てないか迷った末に、捨てなかったという。
 古い物は人間にとって大切な物である。古い物は何十年と経っていなくても良い。子供などは一年前に買ってもらったゲームはその子供にとっては古い物である。古い物(書き出しの結び)には価値はなくても良い。私がもっている古銭などではなく、その人にとって想い出があったり、特別な物であれば価値が無くてもその人にとっては価値がある。

   講評   nara

 「古いものには価値はないけれど、価値がある」これが今回の作文のポイントだ。前の「価値」は、一般的な価値・他の人にとっての価値ということで、後の「価値」は、自分にとっての価値、ということだね。このことは、まとめにきちんと書いてあるけれど、作文の前半ではどちらの「価値」なのかよくわからないところもある。「一般的な価値」というようにはっきり区別しておくと、ブラックベーダ君の考えが、もっと伝わりやすくなると思うよ。
 おじいちゃんからもらった古銭、少し前のギザギザ付きの10円玉の話は、とてもくわしく書けたね。確かに、例えばコインショップでいくらくらいで売られているか(これが一般的な価値)考えると、それほど高価ではないかもしれない。だけれど、店に並んでいるものということではなく、持っている・おじいちゃんからもらった・みんなは持っていないし見たこともない……そういうことが重なって、自分にとっての価値が生まれてくるのだね。
 自分にとっての価値の生まれ方、そのもう一つの例が、ブラックベーダ君の家の食卓だ。これは、10年という歳月と思い出がつまった一品なのだね! もし、これをリサイクルマーケットに出したとしたら、どのくらいで売れるだろう?(これが一般的な価値ね) だけれど、お母さんはこの食卓に値段はつけられないと思うはずだ。なぜなら歳月や思い出は売り買いできないものね。食器にも同じことが言えそうだ。
 一般的に、古ければ古いほど骨董品の価値は上がると言われているけれど、それは芸術品などの話。身の回りの古いものは、たとえそれが1年前でも3年前でも10年前であっても、「その人にとっての思い出」があれば「古くてすてきなもの」になるのだろうな。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)