創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
真似は上達の第一歩である 怪盗ピエナ
模倣にコンプレックスを持つ必要はない。模倣できる能力に自信を持って生きたい。
そのための方法として第一に、良い手本を探すことだ。試合で負けてから、コーチはこんなことを言っていた。
「次の試合を見て、自分のポジションのうまい人の良いところを盗みなさい。」
わたしは、言われた通りキャッチャーの人を見てメモを取った。それをみて、自分の欠点だけでなく、相手の欠点も探すこともできた。技術的なことだけでなく、精神の面でもキャッチャー、部長としての声の出し方も見た。また、今年きたわたしの顧問の先生も、昔からソフトをしていて、実業団に入っていたほど上手い人だった。その先生もキャッチャーで、いろいろな事を教えてもらった。一生懸命先生の真似をしていたのを覚えている。難しかったけれど、少しずつできるようになり、やはり本などでみるよりわかりやすかった。だから、真似をすることも上達への第一歩だと思う。
また、第二の方法としては、学校教育などで、模倣の大切さを教えていくべきだ。わたしが前通っていた塾の先生に、数学でわからない問題があって聞きにいったとき、
「まず、この公式を使ってみれば良いよ。それから、それを応用してごらん。」
と教えてくれた。つまり、数学の計算を解くためには、公式や例の真似をして、それを応用することが大切なのである。また、伝記のエジソンは生まれつき独創性があったかのように描かれてることが多いが、そのエジソンが図書館の本をかたっぱしから読んでいったことはあまり知られていない。エジソンは、本を読むことによってそれまでの文化をしっかり模倣したからこそ、その後の偉大な発明ができたのである。
確かに、模倣だけで終わってしまってはなんの進歩もない。しかし、模倣は創造の基礎なのである。模倣にコンプレックスを持たずに生きていきたい。『持ち物を気にするのは、実力に自信がない証拠である。』という言葉ある。模倣する力を持っていることに、自信を持って生きていこうと思う。
講評 mako
残念ながら模倣を軽視する傾向は確かにあります。模倣から創造は生まれないという思い込みがあるからです。何もないところからぱっと手品のように出てくるものだけが創造ではありません。
わたしが一番身近に感じる創造は、やはりことばの表現です。はじめは「まるで」のたとえにしろ「ことわざ」にしろ、どこかで聞いたことがあるようなものを使うことから始まります。でも、そのうちどんな人でも今までにあった使い古されたことばでは表しきれないものを表現するために自分だけのことばを発見するときがくるものです。
模倣を繰り返すほど、その枠内ではどうしてもおさまりきれない新しいエネルギーが生まれてくるものなのかもしれません。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
|
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)
| |