低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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未来<今 スウィートポテト
ああすれば、こうなる」型の社会では、さらに違った側面が現れる。その一つは、時間の変質である。頭の中では、時間は過去、現在、未来に三分割される。その「現在」という時は、実質的な時間幅を持つことが当然の前提である。それなら、そのように日常的に使われる「ただいま現在」の意味とはなにか。その中には「予定された未来」も含まれる。本来の未来とは、なにが起こるかわからない「ああすれば、こうなる」で拘束されていない時間である。現代社会は、子供たちの「定まらない未来」を奪っているのではないか。私は、今を生きることを大切にしなければいけないと思う。
第一の理由は、現在やっていることで、ちょっと先の未来に影響してしまい、それによってその後の未来も変わってきてしまうからである。例えば、テストでいい点数を取りたいと思ったとする。しかし、思っただけでは絶対ならない。「今、現在」を、その未来につながらせなければならない。「今、現在」に勉強しなければ、絶対点数なんか取れるはずがない。やれば点が取れるし、やらなければ点も取れない。(私は、その中間ぐらい)「今、現在」をどうやるかによって、その後の未来が定まってしまう。それだけ、「今、現在」を生きることは大切なのである。
第二の理由は、未来に本当は何が起こるのか、わからないからだ。クラレの『親が男の子(女の子)に望む職業』というデータ(1997年)をみると、(<>内は女の子)
『1位・公務員 〈教 師〉
2位・スポーツ選手 〈看護婦〉
3位・医者 〈保 母〉』
というのがあった。
親は、「こうなって欲しい」と願っているはずだが、その通りになることは少ないと思う。親が、「〜がいい」といっても、子供がそれになりたいとは限らないし、「今、現在」の状況によってなれるかどうかも決まってくるからである。
確かに、予定を立てたりして、その後のことを考えることも大切である。
しかし、「今日という日は、明日という日の二日分ある」という名言のあるように、未来のためにも、今を大切にしなければならない。
だから私は、今を生きることを大切にしなければいけないと思った。
講評 takeko
おおいいですね!きっちりまとまっていますよ。「要約」「さらに違った側面が現れる。その一つは、時間の変質である。」のところ、「さらに違った」は文の途中に使われることばになってしまい、独立した作文として読むとおかしいので、「ああすれば、こうなる型の社会では時間の変質があらわれる」とそこをとって前後の文をつなげるといいです。「理由1」今回この部分が特にいいですね!「例えば、テストでいい点数を取りたいと思ったとする。しかし、思っただけでは絶対ならない」というところが説得力があります。この課題の生徒さんはみな、試験がちょうど近いということがあって、同じような現在ただいま身にしみている(笑)理由を語っていましたが、これが一番いい文ですね。みんなに教えてあげます。理由2は、データ実例がうまく入りました。名言、まとめも適切にはいっています。ほんとうに、未来には何が待っているかわからない。でも、現在やることをしっかりやっていれば、未来に予測していないことが起こっても、落ち着いて応用力を使って、対処できるのではないでしょうか?また、予測とちがう未来にすすんでも、それもまた「良し」と考えられるようになると思います。長い目で見るということもたいせつですよね。
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