国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言葉の手   れもん

 私はいつも不思議に思っていた。何故、砲丸投げの選手は跳躍したあとに、野獣のような声をあげるのだろうかと。実際にテレビなどで観戦していると、非常に面白い。全ての選手が、それぞれ異なる叫び方をする。「叫んだ場合と叫ばない場合で、飛距離は変わるのですか?」その質問について、日本の室伏選手は「いやぁ、分かりませんね。」と答えていた。体をよじらせて叫ぶ姿からも覗えるように、どうやらあの声は、故意に意識して出しているのではなく、自然に出てくるものらしい。これも一種の言葉による自己暗示と呼べるだろう。人間が生活する上で、言葉は常に密接に関わってくる。一見、コミュニケーションにのみ用いられる道具と思われがちだが、その自分が発した言葉一つ一つが、直接的に自分にも多大な影響を与えていることがある。
 まず、言葉によって自分自身の行動がプラスの方向に発展することがある。例えば、私もよくやるのだが、試験のときだ。これは悪魔でも最終手段として、試験が始まる直前に、自分自身に言い聞かせる。「私はできる。〇〇(教科名)なんて簡単。」この効果でどれだけ結果が上がったか、詳細は不明だが、弱気で挑むよりも、強気で粘り強く解くことができるのは確かである。桃太郎の話で、桃太郎や動物たちが鬼退治に行くときも、あの有名な、いかにも強気な歌を歌っていた。このように、実際には不安なときも、強気の言葉を発することによって、気持ちが前向きに働いて、自分自身の行動も良い方向に進んでいくこともある。(複数の意見Ⅰ)(昔話)
 一方、言葉によって行動がマイナスの方向に進む場合もある。噂などが良い例だ。学校などで私に流れ着いてくる噂は、ほとんどの場合、多少なりとも大げさに表現されている。伝言ゲームなどで最初の言葉と辿り着いた言葉が全く違っていた、という経験も多くあるように、噂もその範囲が拡大していくにあたって、進化し続けていくのだ。しかし、それよりもっと不幸なことに、私たちの頭の中に噂は濃い染みとして残ってしまう。自分では意識していなくても、噂を聞けば少なからず、噂の対象の人物を意識してしまったり、または避けてしまったりする。このように、真実と異なる言動により、人が洗脳されて、自体が悪い方向に進んでしまうことも、珍しいことではない。(複数の意見Ⅱ)
 このように、言葉には善悪、広い範囲にわたって、大きな力がある。しかし、一番大切なことは「ことごとく書物を信ずれば、書物を読まないことと同じである」という名言もあるように、言葉に頼り過ぎないことである。言葉がどんなに力を持っているとしても、それには限界がある。元々、バク転なんてやったことのない人が、「私は生まれつきバク転ができる。」なんて言ってチャレンジしたところで、失敗して怪我をするのがオチである。また、自分で判断せずに、流れで言葉をことごとく鵜呑みにしてしまえば、自分自身を見失って、全てが悪い方向に進んでしまう。つまり、言葉が全て自分自身を支配しているわけではないのだ。言葉は魔法ではなく、自分の背中を押してくれる透明の手のような存在なのだ。全ての要素が揃ったときに、背中を押してもらえば、きれいな花が開くだろう。(総合化)(名言)

   講評   nara


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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