国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   月と仲よし   えとわ

 プルルルー、プルルルーと電話の音が鳴る。私は、急いで玄関に行き、受話器を取る。
「学校に行くとき、西の空を見てごらん。下弦の月が見えるよ。」
と、西に向かって車を走らせ仕事に行く母からの電話だった。
 私は、夏休みの自由研究で「月の観察」を論文にした。夏休みの1ヶ月をかけて研究したのに、天気が悪く下弦の月を見ることはできなかったが、研究したおかげで、私は、月のみちかけについてほとんど理解することができるようになっていた。また、夜空を見上げる習慣がついていたが、朝の空は、見上げることはなかった。《題材》
 午前7時15分に、私は、
「行ってきます。」
と父に元気よく言って、学校に向かった。西の空を見上げると、本当に白い下弦の月がくっきり浮かんでいた。私は、むねがおどるようにうれしくなった。夜、黄色く光っている月も美しいが、白い月もきれいだ。
途中で、待ち合わせをしていた友達に、私は、
「見て、見て、白い月だよ。」
とあわてて話し出した。友達は、
「初めて見た!朝に月が出るんだね。」
と驚いていた。実は、私も初めてだった。そして、私は、
「半月には、下弦と上弦の月があって、上弦の月は、夜の南の空に出て、下弦の月は、朝の西の空に出るんだよ。………。」
と研究発表するようにいろいろ説明をした。友達は、
「すごいね。よく知っているね。」
と言ったが、説明の意味はわからないようだった。
 何日かたつと、26日の月、新月となり、そして三日月になった。三日月は、夕方の西の空に見えた。私は、塾の帰りに車から月を見つける。三日月は後ろから追いかけてくるように見えた。三日月は、まるで鬼ごっこ遊びの鬼のようだ。《表現》半月は、南の空に見え、車と競走しているみたいだ。満月は、真正面に見え、私が鬼で追いかけているようだった。どこまで行っても追いつかない。私は、いつでも月と仲良しだ。そんな月にもっと近づきたい。そして月に行って、月から地球を見たり月のクレーターを見たりできたらいいな。《主題》


   講評   sugi

 夏休みの自由研究では、大きな賞をとるほどの成果をあげたのだったね。一つの研究に打ち込んで、朋代ちゃんが、また一回り成長したような気がするなあ。
 お母さんからの電話の場面から始めた書き出しは、おもしろいね。車の中からわざわざ電話をくれるなんて、お母さんも朋代ちゃんに影響されて、月の魅力に取りつかれてしまったのかな? 一緒に興味を持ってくれるお母さんがいたから、研究も順調に進んだのかもしれないなあ。朋代ちゃんも、調べたり実験したりして、理解すればするほど、ますますおもしろくなってきたのだね。これだけのことをすらすらと友達に説明できれば大したもの。友達が、この説明で分かりにくいようだったら、朋代ちゃん特製の模型を見せてあげるとよさそうだね。
 まとめに書いてくれたように、月に行って、自分の目でクレーターを見ることのできる日がいつか来るといいね。朋代ちゃんが大人になるころには、月に旅行に行けるようになっているのかな? この研究をする前と、研究をしたあとでは、月を見る目がずいぶん変わったでしょう。自分の世界がまた一つ広がったようで、うれしいね!
 進級テストはもちろん合格です。おめでとう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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