低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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始め良ければすべてよし ウサリン
12/5はシントニコラス祭。シントニコラス祭というのは、オランダ独特の催しだ。シンタさんというまぁ、サンタさんに似た人が、召使いのズワルトピッツと共に、スペインからやってくる。いい子には、プレゼントがもらえる。しかし、悪い子は、ピッツが持っている、大きな袋でスペインに連れて行かれてしまう。また、この日がやってきた!
シントニコラス祭では、1年生から6年生までの学年がシンタさん達に、出し物を見せてあげるのだ。去年の5年生、つまり私達の学年は、ラインダンスを踊ったのだ。みんながどう思っていたが知らないが、私はこれが「1年生みたいだな〜。いやだ。」と少し不満を持っていた。しかし、6年生はみんなと心をあわせて行なうズバリ、6年生にふさわしい『組体操』をしていた。組体操はすごくかっこ良かった。だから、私はその時、「来年は難しいけど組体操してみたいな。」と少し思っていた。
そして、今年。私たちの学年は組み体操をすることにした!テーマは『オランダの姿』だ。つまり、オランダのもの。
した体操は全部で6種類。それでは、やったことを紹介したいと思う。
まず、1つ目。それは、波だ。みんな正座になってくっつき、手をクロスさせて手をつなぐ。そして、左から上へ下へと動かす。すると、波のようになるのだ。
2つ目は、海抜0m以下のオランダを守っている堤防。これは3段ピラミッドだ!人数の関係で一番下が4人、2番目が3人、1番上は1人、という組み合わせで挑戦した。私は、1番上だった。これは、最初の何回かはなかなか成功しなかったが、
だんだんと出来るようになっていった。
3つ目は、水の塔。これは、スネークという6年生が11月に交流をしたアウトファールト校がある所にある水の塔を表現している。これは、まず支える3人が足を広げて立ち、そしてその太ももの上に乗る。そして、手と手をつないで完成だ。
私の学校は、体育の時間ジーパンでなければどんなズボンを履いてもいい。だから、素材が滑りやすいとずり落ちそうで少し怖い。
4つ目はチューリップ。これは、私が1番心配だった体操だ。まず、支えになる2人がまず、手とひざをつく。次に、2人がその人の肩に手をつき、そして最後にその2人の背中に立つ!これで、完成!私は1番上に乗ったのだが、背骨がゴリゴリいうのでとても怖かった。
5つ目は木。これはまず肩車をする。そして次に上に乗る人がひざに足をつき、最後に持ち上げている人が首をぬく。これで、完成!
最後は3段タワー!これは、バランスの関係でできなかった。しかし、すごく上手に出来ていた!すごく輝いて見えた!
『終わりよければすべてよし』この場合はたくさん練習したので『始め良ければすべてよし』!
あきらめなかったからちゃんと成功したのだ!組体操は心を通い合わせて初めてできる。心を通い合わせるのは組体操だけではなく他のことでも大切なことだと思う。
講評 yuu
かなちゃん、こんにちは。
いいですね! 本当にすてきな作文。ありきたりな言葉ですが、いいですね! 楽しくて、そしてお洒落なセンテンスが盛りだくさんの充実した内容の作文となりました。
作文を読みながら、ゆうこ先生の気になる一文をご紹介。(以前、言葉の森新聞に掲載していた「光る表現」です。)
『また、この日がやってきた!』 感嘆符(!)が絶妙ですね♪
『みんながどう思っていたが知らないが、』 次にくる文の前に、上手な一説が加わっていると思います。
『海抜0m以下のオランダを守っている堤防。』 なるほど! オランダの地域性や文化を表現する上で、欠かせないものですね。
『そして、手と手をつないで完成だ。』 見事に「説明文」を締めくくってくれる光る表現です。
『すごく輝いて見えた!』 かなちゃんの心の表現がとてもステキです。感動している様子が短い文にぎっしり込められている感じがします。
『『終わりよければすべてよし』この場合はたくさん練習したので『始め良ければすべてよし』!』 なるほど!!!o(^▽^)o
何を書くか。何を伝えるか。結論にはどんな主題を表現するか。これらは作文に必要な要素です。出来事の大きさ、事実の派手さはあまり問題ではありません。それ以上に、そこから感じたものを言葉にして書くことが作文の意味だと思っています。
まとめの言葉で書かれているものこそ、今回の作文の主題です。
最後にまとめることを「尾括法(型)」などと言います。逆に、はじめにまとめの言葉(結論)を書き、その説明を書いていく形を「頭括法(型)」と言ったりします。読んで字の如く、頭か尻尾、どちらで主題を書くか!?という構成の問題です。
これからもっと高学年になるにしたがって、難しい「頭括法」も取り入れていくこともおすすめします。
※ちなみに、最初と最後、両方にまとめの言葉を書く形を双括法(型)と呼ぶことがあります。
△チューリップの説明の段落で、組体操の説明文の一文に「まず」が二回繰り返されています。「まず」のとは、「次に」などの言葉でつなげてあげましょう。「まず」と言えば「まず先に……」というお話が来ることが想像されます。これは大事な接続詞(接続語)。頻繁に使う言葉ですので、役割を明確に与えてあげることが大切です。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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