国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   『生』と『死』   えうや

 人は二足歩行で手を開放し、道具を使い、急速に強い優勢な動物になった。そのため、狩る立場に立つことはあっても狩られる側にまわることはほとんどなくなった。動物や狩猟民族の場合、われわれとは死の概念自体がずいぶん違うのではないか。日々、生きるか死ぬかの生活を送る動物にとって死とは、衰弱した精神が描く、単純な恐怖の源ではない。死とは本来、一つの成就、一つの完成、一つの回帰である。近代の宗教は、失われた野生動物と狩猟民族の精神を目指しているのではないのか。この頃、子供をねらった殺人や誘拐が多くなっている。そのため、自分の身は自分で守らなくてはいけない。僕は、動物のようにもっと死を意識することが大切だと思う。
 死を意識したほうがいいと思う理由の一つに、死のような締め切りがあれば一生懸命がんばることができるからだ。僕は最近、期末テストがあった。今までのテストのように、一週間分の計画を立てて勉強をした。しかし、一週間前はまだテストという感覚がなく、勉強もはかどらなかった。しかし、少したったら「テストだ!」という感覚になっていき、どんどん勉強ができた。最後の追い込みがあり、今までで一番良い結果が残すことができた。テスト勉強をまったくせずにテストを迎えれば、結果は勉強世界では『死』となってしまう。僕は最高の結果が出せて、今は最上級の『生』が心の中に入っている。少し話が変わるが、勉強に集中できる方法を紹介する。照明のことだ。みんなは机の向きは南向きで日光がよくあたったほうがいいと思っているかもしれない。しかしこれでは、日の強さがだんだんと変わっていくため、目に悪いそうだ。また、勉強で集中したいときは青色系の蛍光灯を使い、休憩中は赤色系を使うといいらしい。このように勉強法も工夫して、勉強の『生』を失くさないようにしたい。
 第二の理由に、死のような締め切りがないと、計画性のないだらしない人生を送ってしまうからだ。全国の平均寿命のデータでは、男性は78.64歳、女性では85.59歳となっている。これだけ生きていれば、計画性がなければきちんと生きていくことは難しい。実際に、フリーターやニートといった仕事に就けずに遊んでいる人たちが増えている。このような人たちは、『死』を意識せずに生きて、一生が無駄になってしまう。今、高齢化が進む中で、将来のことを考えずに生きる人たちが増えれば、日本は荒れてしまうに違いない。それを避けるために、もっと『死』を意識して、計画性のある人生を送らなければいけないと思う。
 確かに、人間は自分たちの築いた文化と知恵で、『死』を克服しようとしてきた。しかし、「時間を作る第一の方法は、急ぐことではなく、どこに時間を使うか考えることである。」という言葉があるように、限られた人生をどのようにして楽しみ、充実した生活を送れるかは、自分の判断で決まる。計画を立て、締め切りを意識するから、有意義な人生を送ることができるのが。これからは、『死』をもっと意識して全力で生きていきたい。

   講評   tama

【複数の理由一・二】 ①死という締め切りを意識することにより、一生懸命がんばることができる、②締め切りがなければ計画性のある人生を送ることができない、と2つの理由を述べることができました。どちらもその通りだと思います。

【データ実例・長文実例】 締め切りを意識するということで、終わったばかりの期末テストの例を挙げてくれました。「時間がない」と思うと、今までできなかったことが急にはかどるのが不思議なところです(笑)。しかし本来はそれだけのパワーを秘めているということですね。照明を工夫した独自の勉強法を紹介したのもいいですね。
 平均寿命のデータもうまく使うことができました。人生を無駄にしないためにも、いつくるかわからない「死」を意識することは大切だと言えます。

【名言の引用】 いかに充実した人生を送るかを考え、意見に合った名言を引用することができました。

【是非の主題・反対意見への理解】 「全力で生きていきたい」という力強い表現が心に染みました。死に対する恐怖や不安はだれにでもあるもので、できれば考えたくはないですが、必ず訪れるその時を迎えるまで、有意義な時間を過ごしたいものですね。

※ 進級テストは合格です。項目、字数、内容ともに文句のつけようがありません。よくがんばりました! 


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