創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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    私の好きな物・嫌いな物   ブラックベーダ

 私は好き嫌いが多く、嫌いな物が多い。けれど好きな物の方が多い。私は嫌いな物の中で一番嫌いなのは、梅干しである。今まで食べた回数は十回ていどである。好きな物はたくさんありすぎて、なにが一番好きなのかわからない。
 私が今いる学校は転校してきた学校である。前の学校はあまり給食がおいしくなく、残す人が多かった。けれど今の学校はとてもおいしい。私が引っ越してからその学校で初めて給食は「ハヤシライス」そしてその次の日は、「ペペロンチーノ」だった。私は(今まで食べた給食の中で一番おいしい!)と思った。その給食はまるで、外食したりするときに出る料理と、同じくらいおいしかった。そしてまわりを見回しても残している人は二、三人だった。私はその後母に、
「何であんなに給食がおいしいの?」
と聞くと
「多分学校内に給食センターが、あるからじゃない。」
と言われた。なので私は
「前の学校はどうだったの?」
と聞いてみると、
「前の学校はそこら辺の地域の学校の給食を作る給食センターというのがあってそこで作っているからじゃない。」
と言われた。けれど私は、
「じゃあ地域でつっくていると何でおいしくないの?」
すると母は
「それは多くの人数分作らないといけないからじゃない。」
とあっさり言われた。やっとその時私は理解出来た。なので私は(万が一また引っ越すことなったらちゃんと給食のおいしい学校に行こう)と思った。
 私たちは普段食べているとまずい、おいしいなどがよくある。だがそれは私は世界的に見ると恵まれているんだと思う。前に聞いた話だが世界には食べ物もなく水もなく飢えている人たちがたくさんいる。その人達はおいしい、まずい、好き、嫌いなどといってはいられない。何でも食べられるものは食べている。それに比べると私たちは好き嫌いが出来て恵まれている。
私たちが普段食べているものは場所や環境、状態などで味も変わる。例えば一人悲しく食べているおでんと家族でわいわい食べているおでんでは家族でわいわい食べているおでんの方がおいしいと思う。他にもとても疲れていてお腹が空いているときに食べるものは普段とてもおいしいとは思わない物でもおいしく感じる。
 食べ物は人間にとって体の栄養をとるために必要である。人には好き嫌い(書き出しの結び)がある。だが世の中には食べたくても食べることが出来ない人が多いので「食べず嫌い」はなるべく無くした方がよい。

   講評   nara

 給食センターと自校給食とでは、ずいぶん違いがあるのだなぁ。何校分もまとめて作ると、無駄が少なくなるというメリットはあるけれど、それぞれの学校に配る手間や時間はかかるし、学校の独自性は出せない。今の学校の自校給食は、手間や面倒よりもおいしさや楽しさなどを重視しているのかもね。お母さんにしつこいくらいに聞いてみたのがよかった。お母さんも含め大人にとっては、さほど違いが感じられないから、「あっさり」答えたのだろうけれど、ブラックベーダ君たち小学生にとっては重大な問題だものね。「万が一また引っ越すことになったら……」がおもしろい。まじめに書いてくれていて、そこにユーモアがにじんでいるのは、ブラックベーダ君の作品のいいところだね。
 考えてみると、給食がきちんと出されるということ、そして、その給食でもおいしい・まずいを言えることは、すごく恵まれていることなのだろうね。当たり前のことだから、何の違和感もなく「おいしい・まずい」と言ったり、残したりしているけれどね。おいしいと言えるということは、実は幸せなことなのだ、ということを、ほとんどの日本人は忘れているのかもしれないなぁ。食べられる幸せ・おいしいと思える幸せを、心のどこかに感じている、これが大切なのだね。
 書き出しの文「私は好き嫌いが多く、嫌いな物が多い。けれど好きな物の方が多い。」は、後半を「けれど好きなものの方がもっと多い。」とする方がよりわかりやすい。
 また、梅干の話も「この私の長い人生の中で、わずか10回程度」などと強調すると、おもしろみも加わるかな。
 進級テスト、合格。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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