国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   今日の都市生活に(感)   セコイア

 今日の都市生活に欠かせない行列という社会現象がある。行列という形式そのものは、カラハリ砂漠の狩猟採集民サン人が狩などで遠出するときにも組まれ、西洋では戦争の捕虜を行列させたことが古代の歴史書にもみえる。行列が頻繁にみられる現在の公共的場面では、年齢や社会的地位や性差や人類差などは体系的に無視されるが、そうした先着優先の平等主義がないところでは行列は生まれない。行列をつくって順番を待つという習慣は、例えば士農工商の身分制社会では考えられないように、元来が西欧の近代社会に特有な行動様式なのである。さらに、行列は用件をひとつずつ片付けるという近代的事務処理の発想に根ざしている。(要約)私は、行列に賛成だ。(是非の主題)
 その理由としては第一に、ルールを守ることによって物事がスムーズに進むからだ。例えば、道路には交通ルールや信号機などがある。車はこのようなルールに従って道路を走っている。たった一台の車がルールを破って赤信号を無視するだけで大変なことになるのに、もし全部の車が自分勝手に走ったら大事件になるだろう。車と車同士がお互いに衝突し、何人もの人が傷を負って死ぬ人も大勢いるだろう。事故を少なくするためにも、秩序を守ることはとても大事である。(複数の理由一)
 またその理由としては第二に、ルールを守らないと混乱を招くことになるからだ。海外旅行者数(PHP1998年)というデータには、日本の年間海外旅行者は1500万人を突破していると書いてあった。また、海外からの日本旅行者は300万人台と記されていた。こんなたくさんの人々がルールを守らないで行列を作って待とうとしないなら、混乱状態になるに決まっている。私もこの前、お休みの日にユニバーサル・スタジオに行ったら、ものすごくたくさんの人がいて、チケットを買うためにもう行列になっているのを見て驚いた。その時に誰か一人でもルール違反をしていたら、絶対に喧嘩になっていたと思う。(複数の理由二)
 確かに、個々の事情を考慮しないことには問題がある。お年寄りや足の不自由な人たちにも行列に並ばせるのはあまりにも酷い。(反対意見への理解)しかし、「できあがった規則をなんとか守ろうとするよりも、実態に合わせて変えていくことがしんに規則を生かす道である」という名言もあるように、すべての事柄をルールに従わせるのでなく、時によって体の不自由な人を優先させることも必要である。(名言の引用)また、時には行列本来の良さを認識していくことも大切である。(是非の主題)

   講評   unagi

 <1>「行列」の成り立ち、その特徴を上手く要約しています。是非の主題:行列に賛成
 <2>理由①「命を守る秩序」:交通ルールを例に、ルール遵守の大切さを述べる段落です。車は「走る凶器」とも言われるだけに、交通ルールはなくてはならないものです。無秩序を想定した内容が冷静な文体でに描かれています。よくまとまっていますね。
 
 <3>理由②「混乱を防ぐ」:混み合う場所を具体例に、行列を守るマナーの必要性を説いています。「その時に誰か一人でも・・・。」エゴを抑制することの大切さがよく伝わる文ですね。データ実例は日本の年間海外旅行者数を使用しました。適切です。
                 
 <4>「お年寄りや足の不自由な人」に言及し、反対意見への理解を記しています。今回は名言を反対意見の方に絡ませました。このことで、この反対意見が単なる形式的なものではないことを効果的に示すことができました。最後は一貫した主題で締めくくっています。「本来の」という言葉が、読み手に「行列というもの」を深く考え直すよう促していますね。
 

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