創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ルールを守ろう!   スウィートポテト

今日の都市生活には欠かせない行列という現象がある。一般に物やサービスの需要関係に一定以上の不均衡があるところではどこでも行列ができる可能性がある。しかし、アラブ社会では先客かまわず次々と用件を聞いて、処理しやすい物から答えていくというやり方をとることが多い。イギリス人やアメリカ人は行列を当たり前のように考えるが、ギリシアなどのヨーロッパでも工業が遅れた社会の人々にはそんな行列も羊の群れに見えるらしい。民主主義には一定の均質性が必要だが、行列を見ていると、工業化社会が近代民主義の母体である事が良く分かる。工業化社会によって現在の文明が栄えている事は明らかだ。そのためには行列のような決まりが必要である。私は、行列を作ることに賛成である。理由は次の通りである。
 まず、第一の理由は、ルールを守ることによって、物事がスムーズに進むからだ。現在の工業化社会は秩序がなければ成り立たない。例えば、車は信号を守って道路を走る。もしすべての車が信号を守らずに自分勝手に走っていたら、どのような事になるだろうか。一台が信号無視をするだけでも大変な事なのだから、それはもう、恐ろしいことになってしまうだろう。また、日本やアメリカ、イギリスではきちんと(?)行列を作るが、ギリシアなど、ヨーロッパでも工業が遅れた社会の人々の間では作らない。それがそこのルールなのであるが、もしそこで行列を作ったりしてしまったら・・・・・・、変な目でみられてしまったり・・・・・・。混乱の元になってしまうだろう。とにかく、車にしろ人にしろ、しっかりとルールが守られないことには、現代社会は存在できないのだ。
 次に、第二の理由は、ルールを守らないと混乱が起こるからだ。PHPによると、「日本の年間海外旅行者数は1500万人を突破。海外からの日本旅行者は300万人台。」なのだそうだ。このときに、空港で並んでいる時に、割り込みをされたら、けんかになって、周りに人だかりができて・・・・・・、大混乱。一人がルールを守らなかったばっかりに、周りにまで迷惑をかけ、混乱を引き起こしてしまう。下手をすれば、誰かを怪我させてしまい、警察にもお世話にならなくてはいけない事態になってしまう可能性もある。それは、空港だけではない。映画やテーマパークのチケット売り場で、「自分が最初に欲しいから」という理由で、割り込みをしてしまうと、これもまた空港と同じような混乱を引き起こしてしまうきっかけとなる。また、花見の場所取り、花火大会の場所取りなども、とった者勝ちで、後から来た人は、残った中でいいところを探すより他あるまい。こんな風に、ルールに従っていかないと、日本が大変なことに・・・・・・。
 確かに、個々の事情を考慮しないことには問題がある。例えば、病院で風邪の人がいて、その後、大怪我した人がいたら、当然怪我人の方を優先するだろう。また、デパートのトイレの行列で、小さい子が、もう我慢出来なさそうな顔でまっていたら、「お先どうぞ。」と譲ってあげるのも、人ってものだろう。(というか、譲らなかったら、人格を疑われてしまうだろう、たぶん)しかし、「悪いことそのものがあるのではない。時と場合によって悪いことがあるのである。」という名言もあるように、行列本来の良さを認識するべきだ。だから、私は行列を作ることに賛成なのである。

   講評   takeko

この感想文はがっちりとしたいいものができましたね!「要約」はほんとうにじょうずです。「理由1」よい例を見つけましたね。この例のような交通問題になると、行列をつくるようにルールを守るほうが、だんぜん安全であるし、快適です。(私は台湾、タイといった交通ルール無視のおそろしい交差点をまるでヴァーチャルゲームのように渡ってきた経験があるのでほんとうにそう思います・・・特にベビーカーを押して歩いていたのでたいへんでした。自分中心の考えから、弱者を思いやるルール作りを示すのはほんとに大切なコトです!)「理由2」空港のデータ実例がうまく入れられました。空港以外に、チケット、花見などいい例がどんどん出せましたね!チケットはそうですよねえー。うちはけっこう舞台を見に行くので、毎回たいへんです。「反対意見の理解」「名言の引用」もとてもうまくできました。行列を作らないアラブやギリシャなどは、たぶんみんな「時間がある」「いそがない」国なんでしょうね。


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