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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ポイ捨ての真意   こずっち

最近砂浜にゴミが埋まっているのがよく目につく。私は学校近くの由比ガ浜に遊びに行って、砂浜を安心して裸足で歩けないのである。ガラスは普通に紛れているし、古くなって錆びてしまった缶なども落ちている。そこではただでさえ汚くなってしまった海や砂浜の色と、ゴミが自然に同化しているようにも思える。
子供から大人まで広く憩いの場となっている海という所が、その休息する人の手によって不要物を捨てられ、居心地の悪いものにされている。そして次に来た時に「ここも汚くなったねぇ」と漏らす。だからといって改善のために何かしようという気など毛頭ないのだ。私は毎回その休息地に訪れる度に、何か違和感のようなものを感じている。やはりポイ捨てはいけないことである。その理由は二つある。
第一に不法投棄をこれ以上続けると、環境問題へ発展してしまう。山を切り崩してゴミを捨てる場所を作り、そのせいで緑が減ってしまう。それだけではない。例えば家庭では要らなくなったと感じた物を全てゴミとしてしまう。水に流すのだって簡単だ。
その状況を打破するために最近横浜市では分別収集という対策が実行されている。地域のゴミを出す時に可燃ゴミやプラスチックなどを分けて収集する仕組みである。勿論ちゃんとできていない物は持っていってもくれない。それからというもの、環境に良いばかりではなく経費の削減までなされてしまった。今までがどうなっていたのか、考えるだけでぞっとされる。
第二に、それらを不法投棄する人間の心はどうなるのだろうか。ただ何気なく捨てられている物でも一つ置かれているだけで、集団心理が働くのだろうか、そこをゴミ捨て場と思い込み、いつからかたまっていく。そう考える人の心情というのは荒んでいっているに違いない。
最近私は沖縄へ行ったのだが、沖縄の海は不法投棄など一つも見つからない。それは県が対応して、罰金など課しているということもあるのだが、それよりも観光名所の一つとなっている自慢の海岸を、みすみす自分達の手で汚すこともないという考えが沖縄県民の心に根付いているからなのだ。よく環境保全のスローガンとして聞かれる「守ろう私達の〜」などというキャッチフレーズの言葉が本当に実現されている。それは一人一人の気配りからなっているのだろう。
つまり、ポイ捨ては身近な所から直していくべきなのである。確かに、少しのゴミくらい良いだろうという見解もやむを得ない場合もある。けれども、その考えがいかに自分の街と自分の心を汚くしているかをもっと良く実感するべきなのだ。そうして人々に改善の心構えができた時初めて、その街は綺麗になる準備を終えたといえる。
ゴミとはただの不要物ではなく、人間の汚い心の象徴である。

   講評   nane

 書き出しは情景がわかりそう。でも、もっと描写的に書いてもいいよ。小学生のころに書いた作文と同じ感じで、情景の書き出しをしてみよう。「白く広がる砂浜のあちこちに、さびた空き缶がころがっていた。」などというふうにね。
 横浜市の分別収集はいい例。インターネットでデータなどを調べられたら数字がわかるように入れておくといいよ。
 沖縄の海に行った体験実例もよかったね。きれいな海をみんなで守ろうという意識が根付いているのだろうね。
 結びの「ゴミは……汚い心の象徴である」はいい名言。ゴミを捨てる人の気持ちの方が、ゴミそのものより問題がありそう。
 強力語彙の点数が高いので、理路整然と書かれている。素材語彙の点数も、話題が広いので結構高かった。
 書き出しの一マスは、全角で空けておこう。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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