低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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雲のような宝物 えりみ
「おやすみー。」
の声とともに、私は特別なタオルに顔をうずめました。その特別なタオルとは、私が生まれた時にお母さんが買ってくれたもの。それが、私にとって、一番大切な物です。もちろん家族も大切ですが。そのタオルは、もう十年近く使っています。穴があいたらぬってもらい、ほつれたら直してもらおうとし、ボロボロになりながらも使ってきました。このことを知っているのは、私と血のつながっている人、つまり家族と、保育園の先生だけです。保育園の先生がなぜ知っているかというと、二歳の時、入園してから一ヶ月くらい
「これがないとお昼ねができないから」
と言って、持って行ったことがありました。黄色のリュックに入れて。
タオルの名前は「たたあち」です。名前の由来は、タオルの「タ」を二回続けて言ったように聞こえたからかな、と私は思っています。「あ」は、のばしたから。「ち」は、そのころの私が、好きな人(物)には、必ず「ち」をつけていたからだと思います。例えば、お母さん→「ママち」、お父さん→「パパち」と、いうふうに。
お母さんの話によると、私が生まれた時に一枚買ってきて、私があんまり気に入っているので、一歳の時にもう一枚買ったのだそうです。その後また、もう一枚買おうとしたのですが、その時はもう無く、形のちがう物だけだったそうです。なので、今は合計二枚あります。最初は、うすい水色だったのですが、今ではもう色がうすくなってしまい、ほとんど白色に近くなってしまいました。
いつも、お風呂に入った時から楽しみにしています。ねるのは遅くなってしまうけれど、いつもねる時だけは楽しいです。悲しい時も、さわるとなぐさめてくれる気がします。
今日も、わたがしのような「たたあち」は、空の上の雲の上でねているような感じです。
講評 kan
こんにちは、えりみちゃん。昨年は毎回素晴らしい作文を書いてくれましたね。今年もいっしょに楽しく書いていきましょう。
冬休みは楽しくすごせましたか? おばあちゃんのお家にでかけたりしたのかな? それから、お年玉はもらえましたか? 聞きたいことがたくさんあります。また電話でお話を聞かせてね。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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