創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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文化の壁を越えて えよさ
私が一昨年オーストラリアでホームステイをしていた時、ホストファーザーが私のためにか、ミソスープを作ってくれた。私より一つ年下のホストシスターは、それを見ただけで不快そうな顔をして、「食べたくない」と言い、食べない前からまずいと決め付けるのは失礼だ、と注意されて渋々食べると「まずい」とはっきり言って席を立ってしまった。私は自分の文化を否定されたような事もショックだったが、それよりも「まずい」とはっきりと態度で表された事の方がショックであった。確かに、嫌いなものを食べた時に不快な表情を見せたりする事はよくある。しかし、もし私がホストシスターの立場だったら、もっと曖昧な言葉を使っておいしくない事の意思を伝えただろう。このように、欧米人は自分の意見をはっきり言うという文化、日本人は相手の気持ちを考えた曖昧な意見を示し、それを察し合う文化を持っている。
確かに、どちらの文化にも、長所や短所がある。しかし、一番大切な事は、自分がそれぞれ異なる様々な文化の中の一つの中で生きている、という事を自覚する事である。多種多様な文化がある中で、それぞれ独自の文化を理解し、対応していく事が国際社会に生きる私たちにとって、最も必要とされているのではないだろうか。
講評 nane
実例を中心に簡潔によくまとめた。
結びの「独自の文化を理解し……」もいい意見。
今読み返してみると、この一つの実例だけで「欧米人は」と結論づけるのはやや無理があるので、「この例から言い切ることはできないが、一般に……だろう」ぐらいに婉曲に書くといいかもしれないね。
▲「こと」はひらがなで。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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