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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   住みやすい環境を作る   ☆マリー☆

産業革命以来、機械は人びとの生活を豊かにする打出の小槌の役目を果たすものだと思われて来た。そしてその進歩はイコール人類の幸福にもつながるとも信じられていたのである。だが、それだけがすべてではないということが、反省されるようになった。経済の高度成長化にあたっては、その目的を達成する一番有力な武器は、工学的な発想と工学的技術であった。だがいまその行きすぎがいろいろな面で見直されようとしている。われわれは、これまで鉄とガラスとコンクリートで囲まれた空間をつくれば、それが時代の先端を行く文明の象徴だというイメージを持っていた。公共施設のような昼間の建物はそれで我慢できるとしても、住宅のような夜の生活を伴う建物では、なんとなく馴染みにくい。
 私は、外面よりもすみやすさを大切にしたほうがよいと思う。その理由は第一に、整いすぎた環境よりも、自分にあった状態のほうが、おちつくからだ。うさぎや犬などの動物は、人間がきれいにマットをしいても、すぐに自分の気持ちのいい形へかえてしまう。つまりぐちゃぐちゃにするのだ。私の友達で犬を飼っているだが、すぐにうごきまわってぐちゃぐちゃにする。私の飼っているセキセイインコだと、自分がやりたい事をなんでもするようだ。例えば、木を削りたかったら削るし、ご飯を食べたければいっぱい食べる。いちいち「この時間はこれを!」と無理やりするのはよくない。動物園の動物でも、勝手にいろんな人に見られているだけだし、眠いときだってある。よく見る光景は、動物が後ろをむいているのにむいとほしいから「こっちむいて!」とさけんでいる幼稚園児などを見る。やはり動物も整いすぎては住みにくいし、ストレスがたまると思う。
長文で都市空間の実例があった。ブラジリアではあらゆる技術を駆使して21世紀の夢の都市としてつくられたはずであった。だが実際にできあがってみると、かんじんな人間が住みつかない。その理由は、いわゆる街角がなかったためだという。気楽に人と人が接し合う泥臭い片隅がなくて、街のたたずまいも周辺の人造湖も、よそゆきの冷たい美しさで整いすぎていた。やはり、あるがままの人間臭さのよどみが欠けていたのだ。
 第二の理由に、整いすぎた環境はかえって、落ち着かないからだ。私も荷物などを「れはここ、これはあそこ」ときめてもすぐに自分が使いやすいようにぐちゃぐちゃにしてしまう。とくに服なんかがそうだ。いくらきめていても、タンスは荒れてしまう。それにどこになにをいれたか忘れてしまう。1998年の海外旅行者数のデーターによると、年間海外旅行者は1500万人を突破。人間はきまりきった生活よりも変化を求める。整いすぎた環境はしんどくなるだろう。それに、日本の年間ゴミ排出量は5020万トン。整いすぎた環境だとでないが、豊かな生活だと自然にごちゃごちゃになる。
 確かに、外観も大切だ。いくらなんでもすごく汚くて使いやすい家には住みたくない。しかし、大事なのは外観よりも内面そのものである。

   講評   koni


 今回の目標は、「●最低1000字頑張って1200字」でしたが、大変よくできましたね。
 
 第一段落の要約は、上手にまとめて書くことができています。是非の主題も明確にできました。

 第二段落では、一つ目の理由と体験実例を挙げることができました。動物園の実例は、とてもいいですね。動物園の環境を詳しく説明するといいね。例「コンクリートでかためられた地面と申し訳なさ程度に作られている人工池」「動物園にいるチーターは、息が切れるほど草原を走ってみたいという夢をみながら寝ているかもしれない。」など。
長文実例も上手に入れることができました。

 第三段落では、二つ目の理由と体験実例とデータ実例を挙げることができました。この体験実例は、とてもいい。ぴったりの実例だね。

 第四段落では、反対意見の理解と是非の主題で結ぶことができました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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