国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   世界を広げよう   すずらん

 娯楽としてのテレビと映画とはたいへんよく似ています。見るほうが受け身で、すわっていれば画面のほうがこちらを適当に料理してくれます。ところが本を読むのにはいくらか読む側に努力がいります。また読む速さを加減したり、つまらぬところを省いたりできます。おもしろいところを二度読むことや、長嘆息もできます。そういう本を読みながらできることは、映画やテレビを見物しながらは、どうしてもできません。
 要するに本を読むときのほうが、読む側の自由が大きい、自分の意思や努力で決めることのできる範囲が広い、つまり態度が積極的だということになるでしょう。
 わたしは推理小説が大好きですが、なかなか登場人物の名前がおぼえられず混乱する事があります。また、そんな時もう一度最初の方に戻りこの人物が何者だったか、どんな人物なのか、確かめて読んでいるうちに、話の内容が理解できずあやふやなまま物語は終わってしまいます。
 しかし、テレビや映画の場合は映像で見るため人物の名前が多少分からなかったとしても、顔や服装でその人物のことを覚えているので混乱する事がほとんどありません。だから、映像は本のように自由に止まったり、休んだりしなくてもどんどん理解が深まり、それにより何回もはじめに戻らなくても、一回で話の内容を鮮明に理解できます。
 つまり、テレビや映画などの映像の方か一層物語の内容を鮮明に、そして、短時間のうちに内容を理解させてくれるのです。
確かに、映像は内容を鮮明に、そして、短時間のうちに理解させてくれますが、映像が表せるのは視覚的な部分までです。しかし、本は視覚的には見えないところも表します。つまり、登場人物の“こころ”です。表情や態度に“こころ”が表れることも多々ありますが、登場人物の考えや気持ちは文や言葉の本の方が詳しく、そして、視覚的には分からないところまで表されます。
また、本は映像が見えないので自分で想像します。つまり、自分で自由に好きなように内容を理解できるということです。映像は監督や脚本家の想像した一つの想像を俳優や女優が演技する事により現実化したことにしかならないと思います。けれど、一つの想像が発展し映像となったものを見てしまうことでその映像に縛られてしまい、想像をしなくなってしまうのです。
 想像する事は自分の世界を広げていく事につながると思います。これは、人を成長させています。だから、想像ができなくなってしまう事は自分の成長を妨げる事になるのです。
 人々にとって本を読むことは、自分の世界を広げ、自分を成長させる事につながります。確かに、娯楽としてテレビや映画などの映像を使う事は自分の疲れを癒します。でも、映像に頼り本を蔑ろにする事は、自分の成長を止めていることと同じです。
 本の良さを知りもっと沢山の本を読んで自分の世界を広げる事が、自分を成長させ、大きな人間になれるのだと思います。

   講評   ita

こんにちは、すずらんちゃん。今回の感想文はすずらんちゃんの思いを丁寧に、そして忠実に言葉にできていると思います。映像、本どちらも長所、短所を持っています。そのどちらも正当に評価し、その上で本に対してどう接するべきかを書いたのはよくできています。
【第一段落】
 要約はだいたい300字くらいで収めることができていて、内容もいいですね。
★敬体で書かれた文章は常体にかえておいてね。(いい忘れました)
【第二段落】
 第一段落と文体をあわせるためにこちらが敬体になったようですね。これから先ずっと常体での文章になるのでよろしくね。
 「森リン」の評価を読むと「意見の部分が多いので話題を広げてもいい」と出ています。これは「体験実例」の「例」が挙がっていないことが一つの原因です。意見文のみよりも実際に起こったことを「具体的」に書くとやわらかい印象の文章になりますよ。
【第三段落】
 読書の長所を丁寧に書くことができました。論理展開はよくできているので矛盾点はありません。ここでできれば「具体例」を挙げてみましょう。
【第四段落】
 ≪一般化の主題≫がよくできました。すずらんちゃんの言いたいことがよく伝わるいい段落ですよ。特に「自分の成長をとめているもの」という言葉は名言ですね。

★但し書きを忘れずに。
            

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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