国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   固定観念を破れ!!   くろーばー

まさかソフィーは世界をわかりきったと思っていて、世界に驚く能力を持っている人の一人ではないよね?宇宙船が現れて上から火星人がじっと見下ろしていたり、朝パパが空を飛んだりしているのはありえないと思う人間になっちゃダメ。だがまだ3歳になったばかりのトーマスと、この世に慣れたママの反応が違うのはいうまでも無い。ママはけたたましく叫んでいるのにトーマスは『パパが飛んでる!!』と言うだけ。これは習慣の問題で、大人になるにつれ重力の法則だけじゃなく世界そのものに慣れてしまうんだ。この世界に驚く能力を失うと、私たちは大切な何かを失ってしまう。
この長文を読んでみると、人は生まれてから世界の物事を理解するまでは、今現在私たちの頭の中にある『固定観念』を持っていない新鮮な生活を送っていたってことがわかるね。でも、固定観念っていっぱいある。例えば「鳥は空を飛ぶ」「一日は二十四時間」「地球は回っている」などなど。極めて普通だけどなんにも知らない赤ちゃんや幼児・乳児なんかには「どうして??」と思われても不思議は無い。小さい時は世界そのものが謎に包まれているような気がしたのを覚えているが、先入観にとらわれ続けても何もいい事は起こらないと思った。だっていちいち感動して、疑問に思ったほうが脳が活性化しそうだし、なによりこの世界に、絶対に〜なんて言葉は通用しないと思うんだけど・・・違う?ずっと考えてたんだけど「今年は異常気象です」って毎年普通気象だったわけじゃないよね。でも、常識は結局追放されるような気がする。ところで今の大人ってはっきり言うと意味不明かもよ。常識に惑わされ、振り回され、最後には自分の言いように改正しちゃったりしてさ。もう少し考えるべきだよ!!
母に幼いころは何を信じてた?って聞いてみた。もちろん先入観にとらわれていない頃の話でね(そうじゃないと意味が無いし)。そしたら「んーとね、サンタクロースかなぁ」と教えてくれた。それ同感!「サンタさんはどこから入ってくるのー?家に煙突無いから窓開けておかないと入って来れないよー!」なんて本気で心配してたときもあったなぁ(でももし窓開けてたら泥棒は入られます(-_-;))。六年生だから、信じてる人は減ってるだろうけどそういうワクワクって確実になくなってきてるし、その分楽しみがゲームとかメールとか機械化されてっちゃってる。子供に見えて大人には見えない「ピーター・パン」や「となりのトトロ」なんかも子供達の視点で描いてるよう。まるで大人から見ると未知の世界に感じられてくるかもね。前、お化けを怖がっていた私はお化けやユウレイを信じてたって事だから、超単純なお子様だった訳ね。暗—いところにはお化けが住んでいて、悪い子を食べてしまうって話を信じてたなぁ。幼い頃って面白—い!
とにかく、こういう大人とのギャップは習慣の問題である。もちろん固定観念を持つことはけ決して悪くない。だがしかし、その固定観念に囚われ過ぎると常識の目でしか世界を見れなくなり、頭コチコチの大人に成長してしまうのだ。幼き時代の新鮮な心を忘れなければ(つまり「初心忘れるべからず」だね★)いつまでもその楽しみが持続されることになる。人間にとって不思議に思う事は固定観念や常識の世界から自分を引き離す大切な心の潤いにもなるのだ。常に世間に身を任せた生活をしていればそれだけ常識破り(笑)から遠ざかって行く。私はこれから、幼い頃に思っていた考えを忘れずに純粋な目と耳と心で物事を理解するよう心がけていきたい。

   講評   yoo

 くろーばーさん、こんにちは。世界に対する固定観念を持つ大人とまだそれを持たない子供との違いを、しっかりとらえることができました。長文の文章の語り口と似た文体で全体を通した点が面白かったです。いろいろな書き方ができるのは、すばらしいことですよ。

<第一段落>
 ●要約……「この世界に驚く能力を失うと、私たちは大切な何かを失ってしまう。」という言葉のとおり、世界に対する新鮮な目を失うことは、恐ろしいことかもしれませんね。上手に要点をまとめられました。大変よくできました。
<第二段落>
 ●体験実例……くろーばーさんの意見を、しっかり詳しく表せました。「常識に惑わされ、振り回され、最後には自分の言いように改正しちゃったりしてさ。もう少し考えるべきだよ。」という大人への警告は、くろーばーさんのような若い人たちだからこそ考えられる大事な意見だと思います。
<第三段落>
 ●聞いた話……お母さんとの会話から、それぞれの子供時代に信じていたことを上手に導きました。幼いころは、きっとみんな信じていたことなんですよね。
 ●たとえ……サンタクローズやピーターパンが来るのを待って、おばけを怖がっていた子供時代の方が、今よりもずっと世界が広かったような気がします。「まるで大人から見ると未知の世界」というたとえは、とても共感が持てますよ。
<第四段落>
 ●ことわざの引用……今回も感想文の内容によく合ったことわざを使えました。いつもながら、とても上手です。
 ●一般化の主題……「人間にとって不思議に思う事は」何なのか、くろーばーさんの意見をはっきり打ち出せましたね。幼い頃に持っていた純粋な目と耳と心を失わないというのは、難しいでしょうが大切なことだと思います。
   

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