国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   グループ行動   えすく

 社会は個人から成り立つものとされている。したがって実状はどうであれ、それぞれの個人は、社会の構造、運営、将来について責任をもつものとして意識し、行動していることになっている。しかしながら、このような意識は明治以降に輸入されたものであり、現実の日本人の多くは、社会を構成する個人としてよりも、世間の中にいる、一人の人間として行動している部分の方が多いのである。欧米人は日本人を権威主義的だとみることが多いが、それは日本人が常に世間の目を気にしながら生きており、彼らからみると個性的ではないようにみえるためである。日本人はできるだけ目立たないように生きることが大切であると考え、自分の能力も必要以上に示さないようにする。日本人が何よりも怖いと思っているのは「世間」から爪弾きされることだからである。日本人の多くは世間の中で暮らしている。しかし日本の学者や知識人は「世間」という言葉から市民権を奪い「世間」という言葉は公的な論文や書物には文章語としてほとんど登場することがない。日本人の一人一人にそれぞれ広い狭いの差はあれ、世間がある。世間は日常生活の次元においては快適な暮らしをするうえで必須なものに見えるが、その世間がもつ排他性や差別的閉鎖性は公共の場に出たときにははっきり現れる。僕は世間というものにとらわれすぎるのはよくないと思う。
 第一の理由は、個人の意見を持ちにくくなるからだ。僕もたまにそういうことがある。みんながなにかのゲームにはまっているとき、僕はやっていないが内心は「そんなに楽しいか?」って言いたいんだけどみんながやってるから言えない。ちょっと失礼だと思うからだ。みんなが楽しいと思うならそれでいいと思う。
 第二の理由は、みんなと同じような視野でしか物事を見られなくなってしまうからだ。1997年の日本交通公社のデータによれば、1位オーストラリア、2位ハワイ、3位カナダ、4位スイスだった。これを見ていると、自分の行きたいところも周囲の影響を受けていることがよくわかる。
 確かに仲間同士で助け合うことはよいことだ。しかし、「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう。」という名言もあるように、世間にとらわれずに視野を広げ、自分の価値観をしっかりと持つことが大事だ。

   講評   nanako

【要約】は、長文をよく読んで大事なところをまとめることができていますよ。これを、あと半分の長さまで短くしてみよう。もう一息!
【理由一】には、自分らしい体験実例を挙げることができましたね。遼太郎君の一番身近な「世間」は、学校の友だちですね。その「世間」の中では、他のみんなと自分の意見が違っても、なかなかはっきりと言うことはできない。仲間との協調性も、とても大事なものだと考えるからですよね。ここで難しいのは、周りに合わせることと、自分の考えをはっきり言うことのバランスだと思います。「世間」にとらわれすぎると、そのバランスが「周りに合わせること」だけに偏ってしまうのですね。
【理由二】では、データをうまく入れることができました。よく旅行に行っている遼太郎君なら、自分が旅行に行くときは、どうだろう? と考えてみるといいですね。世間で人気のある場所を選んでいるかな? それとも世間の人気などにはとらわれずに選んでいるのかな? このようなことを書いていくと、このデータが生きてくると思います。
【反対意見への理解・名言】「仲間同士で助け合うことはよいことだ」に続けて、仲間同士で助け合った経験を書いてみましょう。字数を伸ばせるところですよ。世間のがっちりしたチームワークに支えられ、助けてもらうこともたくさんあります。それは日本のすばらしい文化でもありますね。大事なことは、自分の考えをしっかり持ち、ここぞというときには、それをはっきり伝られる強さを持つということですね。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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