創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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新年のはじめに えせち
「3・2・1、ヒュ〜ヒュ〜ヒュ〜バーンボボボー。」
カウントダウンと共に新しい年が始まった。ベランダから見えるディズニーランドの花火はポップコーンのように夜空いっぱい弾けている。ぼくは毎年この花火を見て、なぜか手を合わせて拝むのだ。
「今年もいいことありますように・・・。」
新年の幕開けにぼくも生まれ変わった気分でがんばろうと心に誓う。それから安心してベッドにもぐりこんだ。
空気が澄んだ寒い朝はひっそりと静まり返り、元旦というだけでいつもと違った新生な気持ちがした。待望のお年玉は増えたし、宝くじは3000円が3枚も当たって今年はいいことありそうだ。午後からは家族と初詣へ出かけたが、押すな押すなの長蛇の列に面食らう。去年より参拝者がさらに増えたような気がした。それに今年は戌年ということもあって犬を連れた人が多い。犬は病気になりませんようにとお祈りするのだろうか・・・(笑)。賽銭箱にたどり着くには何時間もかかりそうに思えた。だからぼくが代表で脇からすり抜け階段をさっとのぼり、お賽銭を投げて下から家族が手を合わせる簡易方式に切り替えた。目を閉じて拝んでいると、お金がぼくの胸元に飛び込んできた。
「懐にお金が入るとは、棚からぼたもちみたいで縁起がいいわねぇ。」
と祖母は幸先のスタートに満足しているようである。そこで射的屋を見つけたのでチャレンジすることにした。しかし残念なことにひとつも取れなかった。大物を狙うがコルクが弾かれビクともせず、小物を狙っても倒れるだけで落ちない。考えてみると射的に使う弾は軽すぎて物が落ちるわけが無いのだ。射的のおばさんがだんだんと三角の目をした卑怯ないじわるばあさんに見えてきた。ぼくは去年よりちょっと賢くなっていって、いくらお金をつぎ込んでも無駄だとわかり今年はやめることにした。
夜からはスキーをしに新潟へ向かった。いつも露天風呂のある仮眠宿で泊まり早朝からガンガン滑るこのパターンを体育会系スキーツアーと母は呼んでいる。初すべりはぎこちなく勘を取り戻すのにちょっと時間がかかってしまった。
「なにやってんだよぉ、忘れたのかよぉ!。」
と父から怒鳴られ、今年は絶対にパラレルターンを完成させようと勝手に目標を掲げられてしまった。そんなお正月を家族と過ごした。
ぼくは今年表向き3つの目標を立てた。1、英検5級を取る。2、絵を上手く書けるようになる。3、あまり親を頼らない。心の中の目標は1、ちょっと太り気味なので体重現状維持。2、野菜を残さない。3、ホームランバッターになる。なぜ2通りの目標があるかというと達成できなかった時、色々言われないための安全策である。そしてちょっとがんばれば出来そうなことからやってみようと思った。
「今年もみんながしあわせに過ごせますように。」
大きな声で言ってみたら父もうなずき微笑んだ。
講評 hamura
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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