国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日44 今日354 合計398
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   個人に適した場所   ミディ

 チョウチンアンコウとは、イリシウムと呼ばれる一本のアンテナの先にエスかという丸いふくらみがありそれを発光させる深海魚の一種である。今から約三十六年前に鎌倉の海岸の波打ち際でこの魚が海に来ていた一般客に拾われた事があった。そして、そのチョウチンアンコウは江ノ島博物館へと運ばれ、海水に戻した所なんとか元気を取り戻し、八日間生きることができた。もし、そこでチョウチンアンコウが拾われなかったらきっと八日間異常生きていたに違いない。この時代にはまだ深海魚を上手く飼育できる技術や施設の設備が整っていなかったためにこの生き物は短い間しかいられなかったのかもしれない。けれど深海魚は水温も、比重も、水質も、明るさも、自由自在に調整する事ができる現在の水族館で、未解決の課題として挑戦するのにふさわしい相手であろう。(要約)
 どの生物にもそれぞれの適した環境や食べ物などがある。その生き物に一番ふさわしい場所で生きていかなければ長生きする確率は低い。私が当時二年生の頃、いつもの様に学校へと来た日の朝友達が一匹のスズメの雛をカラスに食べられそうになっていたので助けて仕方無しに学校へ連れてきていた。その後、クラスと先生で話し合い雛が飛べるようになりいつ襲われそうになっても逃げられるぐらい体力が回復するまで飼育するとした。早速鳥小屋を1つ用意し、その中へ鳥を放してやった。最初のうちは今までの環境と全く違う場所に来たためか不安そうな感じだったけれど何日か経てばすぐに慣れた様であった。餌は皆で体育館の裏の湿った所にいる生きたミミズを何匹か捕まえてきてあげる事にした。何日か経って名前をつける事になり、皆色々な意見を出し合って数分後ピッキーと言う名前に決まった。そして月日が経ちもうだいぶ体力も取り戻してきたピッキーのいるクラスは夏休みに近くなってきた。こんな小さな小鳥を1匹残して夏休みを迎えるのは可哀想なので交代にそれぞれの家で預かる事になった。そして、夏休みの2週間ぐらい前の日から一番初めの家へとピッキーは運ばれた。その次の日、ピッキーが初めに行った家の子が暗い顔をして登校して来た。原因が分かったのは2時間目頃、この日の朝預かった女の子が小屋を見てみるとそこにはグッタリとしている一匹の小鳥の姿。その時もうピッキーは息を引き取っていたのだった。皆はその死をとても悲しみ、その鳥の親にも反省し、この思いとピッキーを体育館の裏に埋めた。この時クラスの皆は、小鳥を育てるのは人の手ではなかなか難しいのだと思ったに違いない。人の子供は人が、鳥の小鳥は鳥が、魚の子供は魚が育てるのが一番慣れている。
まだまだ、未熟な私たちの手では小鳥の世話はほぼ無理だったけれどピッキーは私たちにその事を教えてくれて一匹の鳥だった。
 近頃、人工繁殖が成功した絶滅の危機に追われている鳥、トキ。日本トキは惜しくも全ていなくなってしまったけれど現在新潟県に時が数羽いる。元々トキは日本に当たり前のように沢山いた鳥であった。それが、19世紀後半(明治時代)になって、美しい羽毛が狙われて撃たれ、百姓からは水田を荒らすと嫌われて、その数みるみる減っていた。さらに20世紀(昭和時代)に入ると、自然破壊や環境の悪化も加わって絶滅のピンチとなり、1981年2月、佐渡に存在していた最後の5羽が人工増殖のために捕獲されたが結局失敗に落ち、ついにトキは日本の空から消えたのだった。そのトキの天敵といえば上空では鷹や鷲地上では狐やテンや鼬。しかし、最大の強敵といったら巣をかけている木を伐り、水田に農薬をまき、時には銃で命を狙う私達人間だろう。
 「やはり野におけ蓮華草」ということわざのようにだれにでもそれぞれの適した場所が必要であると分かった。(ことわざ)人間はそれぞれの性格にあった地方に住み、動物や植物は各自の個性に合わせた環境に囲まれて住む、これが理想の地球である。けれど、今全体の約三分の二位は人間が支配していると言ってもいいだろう。確かに今、環境問題を解決するためいろいろと努力したり現代の技術を使って難問を解決したりしている時代だ。しかし、一度失った物は昔の通り元に戻せる事はできない。どの生物にも住みやすく誰もが心地よい地球を目指すのが素晴らしい地球への架け橋なのではないか。(書き出しの結び)

   講評   onopi

 第一段落の要約部分には(深海魚が水族館で飼えないのは深海にすんでいるために皮膚や内臓が傷つきやすく体がもろい、環境の変化に弱いという理由があるからだ。)という部分が必要だと思います。第二段落は自然界の生き物(野生動物)を飼うことが難しいという話を自分の体験の中からあげることができました。いい実例だと思います。第三段落は話題を広げてトキの話を書くことができました。よく調べて書けています。少し長い文がありますから短くしてみましょう。第四段落では環境破壊についてまで考えをすすめながら自分の意見をまとめることができました。(〜人間が支配しているといってもいいだろう。)の後に(その支配が誤った方向に向かったことが環境破壊につながったのではないか)というような問題提起をしてから話をすすめてもよさそうです。
    

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)