低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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曖昧な言葉&厳密な言葉 えすく
コトバの共通了解について、深く考えたのは、スイスの言語学者のソシュールである。たとえば、イヌとかネコとかの実体が、あらかじめ世界にあって、それに対してイヌとかネコとかの名前をつけているのではなく、イヌとかネコとかの名前がつけられて、初めて、イヌとかネコとかの実体があるかのように見えるのだ。我々の日常の世界では、コミュニケーションが成立すれば、イヌとは何か、ということを定義できなくとも、別に問題はない。しかし科学は、できることならばコトバを厳密に定義できるものにしたいのだ。言葉を厳密に使うべきだ。
第一の理由は、曖昧な言葉では誤解を招くことがあるからだ。最近はいろいろな言葉が若い人たちの中で流行っている。「キモい」とか「〜っていうかー」など。そういう言葉を大人の中で話したら全然通じないだろう。僕は友達と話してる時も、意思の疎通がうまくできない場合がある。なので、曖昧な表現をしてしまうと相手も意味がわからなくなり、「シラケタ〜」と言っておわってしまうのである。なんだかむなしい。
第二の理由は、厳密な言葉で表現すれば誰にでもわかりやすいからだ。データによると携帯電話の加入台数は2002年12月末で73.514.100台となっているが、言葉だけが頼りのコミュニケーションではますます言葉を厳密に使うことが望まれるだろう。
確かに、曖昧な言い方をする方がふさわしい場面もあるだろう。しかし、、「すべてに効くという薬は、何にも、たいして効かない。」という名言もあるように、厳密な言い方をする方が誤解なく、わかりやすい。
講評 nanako
【第一段落】要約は、字数もちょうどよく、うまくまとめることができました。「実体があるからコトバが生まれるのではなく、コトバがつけられるからその実体があるかのように見えてくる。」というのは、とてもおもしろい発想ですね。
【第二段落】ここでは、実例をうまく挙げて理由の説明ができましたね。遼太郎君の言うように、今若者の間で流行っている言葉は、まさに「曖昧な言葉」の代表と言えそうです。(笑)でも、そのはっきり言わない曖昧さがまた、使っている者にとってはおもしろいのかもしれないね。ただ、そういった曖昧な言葉には相手に自分の意思をはっきり伝える力はなさそうですね。相手に自分の意思をはっきり伝えるためには、やはり明確な言葉を使う必要がありますね。
【第三段落】ここは、もう一工夫してみよう。携帯電話の普及によって、メールや電話でのやり取りが増えたね。それは、直接会って話をすることが減ったことでもあると言えるね。直接会って話をするのと、電話やメールで話をするのとでは、どんなところが違うかな? 電話やメールでは、相手の顔が見えない分、言いたいことがうまく伝わらないことや誤解を生むことも多い気がします。携帯電話でなくても、電話で話しをしたときのことについて、そういう苦い経験があれば書いてみよう。
【第四段落】状況に応じて、言葉をうまく使える人になりたいですね。普段何気なく使っている言葉を、見直すきっけになったかな?
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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