国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日44 今日2100 合計2144
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   力の結晶   さくらんぼ

今年は絶対に、今まで仲良くなかった人にもチョコをあげて、仲良くするんだ。
そう意気込んでいた2006年二月十三日。作るものは、去年と全く同じものだけど、今年は気持ちが違う。去年は、家族の中の男二人組みの、父と弟だけ。でも今年は五年生の
クラス替えをした時からずうっとかっこいい 、私も仲良くなりたい、と思ってきた人ばかり。私がそう思ってきた人は、いつも自分たちでグループを作ってその人達としかあまり行動をしなかった。そんな人達に、グループに入れなくてもいいから、自分もちゃんと相手にしてもらいたかった。その人達は、こんなささいなことのためだけに作ったようなものだ。でも今年のバレンタインデーの少し前のある日、そのグループの人から、チョコレートを交換しようという声がかかり、私は張り切って作ることにした。
 今回私がともだちにあげようと作っているのは、チョコスフレケーキ。以前テレビ番組で紹介されていて、本当だったら手間がかかるこのお菓子を簡単に作り上げようということで、今までチョコなんて好きな人ができるまでいいやと思っていた私にピピッとアンテナが立ち、転機が訪れた。それがバレンタインデーにチョコを作るという習慣ができたきっかけである。そして今回二度目のスフレケーキ作りに挑むことにした。
 いざ作るとなると、中途半端な気持ちでは作れない。作るからには、食べる人の気持ちも考えて作るのが、料理をうまく作るコツだとテレビなどでもよく言っている。そのことを心がけて作れば必ず成功する。私は、人に何か物をプレゼントしたりするのが好きなほうなので、こういうことはうまく考えることができる。チョコスフレケーキなのでチョコスプレットを使う。このスプレットも普段なら、大体の量で作ってしまいますが、この時ばかりは、きちんと量を測って作りました。お菓子作りを成功させるコツとして、分量をきちんと量って作ることも大事だとおもいます。以上のことを心に置いてスフレケーキは完成させました。
 このスフレケーキは、先ほども書いたチョコスプレットと卵、生クリームを混ぜ、容器に移して百八十度のオーブンで二十分間焼きます。そしていよいよ待ちに待ったケーキとのご対面が五分前と近づいてきました。もう頭の中は、ふんわりといやらしくない程度にただよう甘いほのかな香りよりも、もう絶対これはあげる友達全員の評価にはなまるがつく出来だなと期待で胸がいっぱいでした。きちんとメッセージもそえ、準備万端の気持ちで迎えた、バレンタインデー当日。まず初めは、仲のいい友達から順々に作ったものを渡していきます。渡した友達七人は、みんなありがとうといって、その場ではうれしそうな笑顔を返してくれました。そしてまた一夜あけて十五日、みんな私の作ったケーキについての感想を言ってくれました。あの私の憧れ、ではありませんが仲良くしたいグループの人達もちゃんと感想を聞かしてくれました。感想の中で多かったのは、やはりスフレケーキというだけあって、「とてもやわらかくておいしかったよ。」や「プリンみたいですごくおいしかったよ。」とみんな満足してくれていました。グループの人達もとても満足してくれて、一歩ずつですが仲がよい、という言葉に近づいた気がします。
 以前の弟が生まれてなった時のことですが、私はバレンタインデーといえば何もできなったので、家族の中でただ一人の父に手紙を書いていました。便せんにつたない私の字で感謝の気持ちを表していました。これによってこれという結果はありませんでしたが、喜んでもらったということは確かです。
 今回友達にチョコスフレケーキを作ったことで、一つ学んだことがあります。それは、テレビでも言われていたりしますが、気持ちをこめて作れば、思いは伝わるということです。今まで本当にそう実感したことはありませんでしたが、今回作ってみて初めて実感しました。これからまた何をどんなときに作るかはわかりませんが、人に向けて料理を作るときに限らず、いつも気持ちをこめて作るようにしたいです。
こうして私は、あのグループに人のメンバーの中には入れなかったけれど、友達としては認められるようになった。

   講評   kira

 さくらんぼちゃん、こんにちは。今年のバレンタインは、いつもとちょっとちがっていました。その「転機が訪れた」きっかけを説明してくれました。仲良くなりたいお友達から、声をかけてもらったのね。はりきるね!
 心をこめてつくることは、正確に計量する、そんな基本にあるのね。「これはあげる友達全員の評価にはなまるがつく出来だな」と思える仕上がりに、期待がふくらみますね。
 そうして、翌日に友達から寄せられた感想は、うれしいものばかりでした。思いは伝わる事を学んで、バレンタインは新しい友達関係の出発になったのね。

★20行目「大体の量で作ってしまいますが」からあとが「敬体」に変身してしまったね。ラストの一文は「常体」にもどっていますが、統一して書くようにしようね。
★「その人達は、こんなささいなことのためだけに作ったようなものだ。」の部分は「その」「こんな」の指し示す内容がすこしわかりくいようです。説明を加えてみようね。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)