国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   アイディンティティ   キリリ

現代はアイディンティティ不定の時代である。それは第一に、近代以前は大人になることが共同体の一員に属することを意味し、元服のような単純な境目があったが、近代は大人になる過程を学校教育という長いプロセスに変えたからである。また第二に、近代以前は、子供期というものは存在せず、子供はそのまま社会の集団に参加していたが、近代以降は豊かな生産力を背景にした家庭の自立に伴い、子供が社会から隔離されて家庭内で育てられるようになったからである。僕も、社会の中で役割を果たすことでアイディンティティをもてるような人間になりたいとおもう。その方法は二つある。

まず、第一の方法は、「実際の社会を体験する」ということだ。例えばボランティア活動に参加する、ということだ。僕は二年生の後期から三年生の前期までの一年間、生徒会をやっていたので、その中でたくさんのボランティア活動を企画し、また、僕自身もそれにたくさん参加した。その中のいくつかを紹介しようと思う。まず、最も積極的に取り組んだのは老人ホームとの交流だ。交流といってもみんなで押しかけるわけにもいかないので、(笑)年賀状や暑中見舞いを、希望者を募って書いてもらうというものだ。生徒会オリジナルのポストカードを作り、希望した人にかいてもらう。それが、老人ホームの方々に大好評で、いつも楽しみにしてもらっているそうだ。ほかにも、保育園訪問やふれあい清掃、募金活動や古切手や書き損じはがきの収集などさまざまなことを行った。そして、自分の役割がみんなから期待されているということは、貴重な体験だったように思う。

また、第二の方法は「社会も、いつまでも若者を子供扱いせず、重要な役割にどんどんつけていく」ということだ。例えば、エジソンは子どものころから駅で、自分で作った新聞を売って、そのお金でいろいろな実験をしていたそうだ。このように、自立心が旺盛だったそうだ。それも、そういう自立を促す社会の雰囲気があったからだろう。(伝記)しかし、このごろでは、学校にも行かず、また、職にも就かず、いつまでも親のすねをかじっている、いわゆる「ニート」と呼ばれる人たちが増えていることが社会的問題となっている。平成一六年の労働白書では、五二万人と集計されたが、平成一七年の労働白書では六四万人と発表されている。一年間で十二万人も増えているというのだ。僕は、このような人間ではなく、自立できる人間になりたいと思う。

確かに、世の中が複雑になると、子供という期間が長くなる傾向はある。元服、つまり今で言う成人は、昔は十五歳であった。「トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われているときである」という言葉もあるように、実際の社会で役立つ人間になるようにがんばりたい。また、そうなれるように生きていきたいと思う。

   講評   kamo


 久しぶりに読ませてもらう作文だったけれど、やはりキリリ君らしく、充実した中身の濃い作文でした。昔であれば元服の年齢に達し、現実においては受験という大きな節目の年を迎え、深く考えを掘り下げることができたね。
<構成>
 「方法」は、「自分でできること」と「社会がすべきこと」の両方をバランスよく書くことができた。いい組み立てだね。
<題材>
 生徒会活動のボランティアの話はとてもよかった。こういうアピールポイントは、自信を持ってどんどん使っていこう。
 また、伝記実例、データ実例を入れることもできたね。エジソンの話はうまく書けた。やりたいことをやるためには、資金集めも含めて計画力と実行力が必要なのだね。自立心、独立心がなければできないことだ。
 データも、新しいものを上手に入れたね!
<表現>
 名言の引用がしっかりできました。ユーモア表現も入れつつ、テーマをわかりやすく表すために、いい説明ができたね。
<主題>
 生き方の主題は、割とストレートに、しかも繰り返し書いてくれました。まさに、「生き方」を真剣に考えている時期だからかな、前向きで真摯な姿勢が伝わってきました。

 本当に、あともう少し、体調を整えてがんばってね(^o^)/

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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