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　　　パスツールのすばらしい発見　　　えとわ

　この話を読んで、私は、動物に炭そ病のワクチンを接種する方法を見つけ出したパスツールを尊敬しました。研究熱心なパスツールだと思いました。
　コレラの研究をしていたとき、休暇で、２週間、放ったままにしておいた培養液をニワトリに注射してみたところ、このニワトリは、コレラの病気にかからなかったということを発見したのです。使わないと思っていたものを、もう一度使ったので、まるで、リサイクルのようだと思いました。《表現》すばらしい発見だと思います。このときのパスツールは、胸が躍るように喜んだことでしょう。父は、
「実験に使って死んだニワトリは、かわいそうだ。」　
と私の考えつかないようなことを言いました。でも、医学の発展のためにはしかたがないと思いました。その実験を、パスツールは炭そ菌にも当てはめてみたのです。私は、「失敗は成功のもと」ということわざを思い出しました。きっと、研究には失敗もあったにちがいありません。前に、日本でもノーベル賞を受賞した田中さんを思い出しました。田中さんは、会社で、研究をしているとき、間違えて何かをしたところ、すごいものを発見したと言っていました。パスツールと同じように研究が好きだったのでしょう。そして、長い間養われた直感と知識と、それに偶然も味方して、生涯で重大な発見をすることになったと書いてあります。正にその通りだと思いました。《題材》
　パスツールは、羊やうさぎ、モルモットに炭そ病の予防接種をすることができたのです。現在、予防接種は当たり前のようにありますが、昔は、予防接種がなくて死亡する人も多かったと思います。パスツールの実験は、現在の予防接種につながるものだったのです。私は、予防接種のおかげで、生命が救われていると思いました。私は、昨年の１２月にインフルエンザの予防接種を受けました。まだ、インフルエンザにかかっていません。予防接種のおかげかな。
　最近、ニュースでは、鳥インフルエンザのことが取りあげられているのを聞きます。きっと研究者達が、この菌のことを研究して予防を考えてくれるだろうと思っています。でも、人間にうつるまでに早くワクチンを作ってほしいと思っています。私は、総合学習で、冬の星座の研究をして、模造紙に書いて発表する準備をしています。発見する研究ではないけれど、いろいろなことが分かりおもしろいです。夏休みの自由研究は、科学研究をするつもりなので、今から楽しみにしています。《主題》

　　　講評　　　sugi

　普通の人なら捨ててしまうような培養液を、ふと「注射してみよう。」と思ったのは、まったくの気まぐれか偶然のように思えるけれど、これは偶然と言い切れるものではないと、朋代ちゃんも感じているでしょう。ノーベル賞をとった田中さんも、同じような経験があるという話は、よく思い出したね。このように、すばらしい研究の成果を出すような人は、それまでの経験、知識が、人の何倍も何十倍もたくわえられているから、ここぞというところですばらしい直感を働かせることができるのだろうね。
　「実験に使われて死んだ動物たちは、かわいそうだ。」というお父さんの意見、朋代ちゃんには思いもよらない意見だったかな。でも、何の罪もない動物が殺されるわけだから、お父さんの意見も、もっともだね。これは、とても難しい問題だけれど、この動物たちの犠牲があって、はじめて予防接種というものが完成し、多くの人の命が救われたわけだから、やはり実験動物は、どうしても必要なものなのだろうなあ。ただ、研究者たちも私たちも、こうした動物がいることをわすれてはならないし、安易な気持ちで実験をしてはならないことは確かだね。
　朋代ちゃんは、よくニュースを見たり読んだりしているね。感想文や作文の中にも、最近のニュースの話を、何気なく入れているのはさすが。似た話のはばも、どんどん広がるね。