国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   節分   おあよ

 節分
             西原 寛人
僕の家の節分は、毎年、鬼が来ていた。
(いつも、お母さんとお父さんはぼくたちをみていたので鬼の役は、していないのだ。)お面で顔を隠して、体はコートを着ていた。普通の鬼のイメージは鬼の歌の[鬼は外、福は内、パラッパラッパラッパラッ豆の音、鬼はこっそり逃げていくー]とあるように、豆をあてると、帰っていった。でも、僕にすごく強いインパクトをあたえたのは・・・。
 僕がまだ小さくて、今思い出してみると、
そんな事もあったような気がする、という時代の2月3日の午後8時頃、ドアをドンドンとたたいている者がいる。みんなが、
「寛人、早く開けてあげて。」と、いった。鬼がくることはわかっていたので、ためらったが、みんなが、
「大丈夫。」
と、いうので、開けてみると、いきなり、「ガオー。」
と、いって入ってきたのだ。僕が逃げだすと、一瞬止まって、また、おいかけてきた。そのとき、鬼が止まったのは、たぶん、兄(聡一郎)がドアの前に糸を張っていたからだと思う。というのは、僕と兄はいつも鬼に泣かされてばかりだったので今年こそは、鬼をたおそう、と思っていたからなのだ。しかし、もう、見破られてしまったのだ。だから、こうなったらしょうがない、と思ってふりむいてみると、何かもっている、というのはわかったのだが、そのとたん、持っている物でたたかれていた。何かと思って見てみると、なんと、両手にプラスチックのこん棒を持っていたのだ。それを見ていると、また、ポコポコとたたかれていた。いたいのと、こわいのとなぐられていてばかりでくやしいのとで泣くと、今度は、兄をたたきはじめた。しばらくすると、兄が泣きはじめた。鬼が兄をたたいている間に洗面所に逃げて、鍵をした。すると、お母さんが、
「鬼はもう帰ったから出ておいで。」
 と、言ったので、おそるおそる出て行くと
まだ鬼がいたのでいそいで洗面所に入ろうとすると、お母さんが閉めてしまった。僕はそのとき、お母さんと鬼はグルなのかな、と思った。グルと、思ったのはそのときだけではないのだ。例えば鬼が来たときに、僕たちが泣いているのにビデオをとっていたりしたときなど。                      そう思っている間にまた、たたかれていました。もういやだと思って豆を力いっぱい投げると、帰っていった。
でも、今よく考えると、お母さんも、お父さんも、僕たち兄弟が元気で、悪い子にならないように、という願いでだれかに鬼の役をしてもらったのだと思う。
明日の節分は鬼はこないけど、楽しみだ。

                                             

   講評   mako


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