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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   チョウチンアンコウの身にもなって   山大

 チョウチンアンコウは、上唇のすぐ上に背びれから変わったイリシウムと呼ばれるただ1つのアンテナがある。イリシウムの先端には、エスカという丸いふくらみがあり、この部分が発光するのでチョウチンアンコウという。
 1967年の2月20日、波打ち際で1匹のチョウチンアンコウが、一般の人に拾われた。珍しいとうことで、江ノ島水族館に運ばれ、8日間生きた。おそらく世界のチョウチンアンコウの、最長生存記録である。もっとも、深海魚の発光が水族館で観察された例はこれが初めてではない。イタリアのある水族館で、ダルマザメが観察されている。いつかは、発光魚を含む深海生物が水族館で生きているのを見せてあげたいと思う。
 チョウチンアンコウの身にもなってみる。せっかく海の中で楽しく生活していたのに、ごく普通の人に拾われ、水族館なんかで行き、そして8日間しか生きられなかった。それは、チョチンアンコウにとっては、いかがのものだろう。人間みたいに、お葬式はないのだし、誰も悲しまない。ということは、1人で頑張るしかないのだ。まるで殺人事件のようだ。
 世界から消えてしまいそうな動物の1つで、イリオモテヤマネコ[西表山猫]がある。インターネットで見てみると、
『世界中で八重山諸島の西表島だけに分布する山猫である。体重4キロ前後で、暗褐色の体毛が特徴。主に夜間に活動するが、巧みな木登りや、泳ぎが観察されている。クマネズミなどの小型哺乳類の他、キノボリトカゲ、シロハラクイナなどを餌とし、河川では魚類や甲殻類を補食していることが明らかになっている。特別天然記念物として保護されているが、現在生息数は100頭以下と推測され、絶滅の危機が高まっている。・・・・・(中略)・・・・・
 近年、同種のミトコンドリアDNAの分析が進み、アジア大陸のベンガルヤマネコと比較的近縁であることが報告された。また、集団内の遺伝学的多様性が乏しいことが明らかになり、島しょの環境に適応した遺伝学的に均一な集団が種を維持していると観察される。』と、イリオモテヤマネコのホームページに出ていた。チョウチンアンコウも絶滅しそう、と聞いたから、ちょうどイリオモテヤマネコを思い出し、資料を探し、これにしてみた。
 そろそろ話を戻す。チョウチンアンコウという長文を読んでわかったこと。それは人間にも動物にも、尊い命がある。そして、虫などにも命があるのだから、すぐ殺さない、ということだ。一寸の虫にも五分の魂だ。特にありは、よく踏んでしまう。しかし、それは罪にはならないが、殺人だ。命を奪っているからだ。たまたま、なんて言い訳に過ぎない。僕は、チョウチンアンコウのように、更にはイリオモテヤマネコのように、仲間が消えて行っても、耐え続ける人間になりたい。

   講評   nara


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