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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   とびきりのありがとう   いろす

 「ありがとう。」
時期はだいぶずれてしまったが、バレンタインデーの日のことである。家ではバレンタインデーには、父にチョコをあげるのが習慣になっている。前(前の話聞いた話)までは、お店でチョコを作るとき用の液体状のチョコを買ってそれを固めて父にあげていたのだが、そのチョコ自体がおいしくなかったのか、いくらあげても最後まで食べてもらえたことは無かった。そこで、去年から板チョコを溶かして作ることにした。(少々こがしてしまったが・・・・。まぁ、失敗は成功のもとだ。(ことわざの引用))
 「バレンタインデーって、いつだっけ?」
とたんに噴出す友達。噴出すなっつーの。私がバレンタインデーの日にちを聞いて何が悪い!つくづく居心地が悪いと思いつつ、答えを待つ私。学校の授業中のことであった。
「14。」
にたにた笑いながら友達が答えた。
「何連想してんの?まったく、家ではお父さんにチョコをあげるのが習慣なんだってばっ。」
私は、あわてて弁解したのだった。しかし、14日は火曜日だ。火曜日は習い事で帰りが遅くなる。そうすると、ちょこつくれなくなっちゃんうんだー。どうしよっかなぁ。あっ、月曜日。いつもなら塾だが今週はたまたま空いてる。この日に作るとしよう。でも、板チョコかってない。
「・・・・。」
そして、迎えた月曜日。学校から帰って早々私は、居眠りしていた。速くやらないと、とはやる気持ちはあるものの。ソファーから起きあがって作るのがとてもめんどくさい。はったままズルッズルッと這っていきたい気分だ。でも、等のチョコをまだ買ってなかった。
「お母さん、どっかいく?」
「まぁ、必要とあれば駅にいくけど。」
「じゃ、板チョコ買ってきてもらっていい?」
「いいよ。」
心の中でガッツポーズ。それから、母が帰ってきたのは約一時間後と言ったところだろうか?母は、見事にチョコずくり専用のセットを買ってきた。
「ありがとう。」と言葉でいったもののなんか説明をいちいちよまなくては行けないのがたまに傷。
私は、何とか説明を読みながら道具と材料用意した。そして、せっととバラでなんかピンクの食べ物が一袋。
バターとチョコを溶かして・・・・。仕事が何度も同時進行になっててんてこ舞いだ。でも、チョコを型にいれるところで仕事が人段落ついた。梅味のパウダーいれて、もう一つのピンクいろの食べ物を良く分からずに、こまかくして液状のチョコに入れた。型にいれたときはきちっとしきりもして。
「できたー。」
次の日、チョコレートを冷蔵庫から出すとチョコはきれいに固まっていた。それに、白いパウダーをまぶして箱詰すると、まるでおみせでふつうに売っていてもおかしくないようなチョコができた。(たとえ)久しぶりに私って成長したかもしれないと思った瞬間だった。なにせ、ホットケーキを作るのも説明が読めなかったので母に手伝ってもらっていたのだから。でも、奇妙なことにずっと前のことに思えないのである。
 完成してからちょうど一時間ぐらいたって父が帰ってきた。袋を持っていて、中にチョコがいろいろ入っている。あっ、もって帰ってきた。私は、思わず頬がほころぶのが分かった。お父さんのチョコのおこぼれにあずかろうっと。それに、自分のつくったチョコを味見してみたい。私は、父をチラッと見てからそんなことをひとしきり考えると、さっきからしていた宿題に目を向けた。そろそろあげようっかなぁ。後ろのソファーに父が腰掛けるのが分かる。
「もらってきたの!」
と、母の欲丸出しのこえ。きっと私と同じことを考えているんだろう。んじゃっ、わたすか!私は、すくっと立ちあがると押し入れを空けた。昔からの私の習慣で、ばれたくないときはどんなものでも妙なところにかくす。押し入れから出したのはやっぱりチョコ。父に恥ずかしがっていることが分からない様に「はい。」と渡すと、すぐに宿題に取りかかった。私のことみてるかなぁs?おもわず、背中に力が入った。
 人間はモノをもらうのもうれしいが、その心のほうが嬉しいというときは無いだろうか?むしろ、気持ちのこもってないものを渡すより、心の方がよっぽど嬉しいときもある。そういう、意味では型崩れした今回のチョコは大正解だったのかもしれない。(一般化の主題)
父のこえがきこえるようだ。
「ありがとう。」(書き出しの結び)

   講評   miri


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