創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   感謝の気持ち   さくらんぼ

 「いただきまーす。」家庭科室に私達六年生の声が響く。 
そう今日は小学校に入ってから二度目の調理実習。二度目というのは、以前二年生の生活科の時間にに調理実習ではないかもしれませんが、生活科の授業のときに「うさぎまんじゅう」を作った経験がある。そのころはまだ調理実習という感覚で作ってはいなかった。しかし今回はちゃんとした調理実習ということで白玉だんごを作った。そして今回はただ白玉団子を作って食べるというだけではなく、この白玉を作って今年卒業する私たちから日ごろお世話になっている先生に感謝の気持ちを伝えるために作るので、心をこめて作りたいと思う。
 「あ、次この今こねたものを、小さいだんごに丸めるから、ゆうちゃんの番だよ。」
料理長の友達が指令を出し、私は早速だんごに丸める準備に取りかかった。ちょうどいい大きさに作れるような量を手にとり、気持ちをこめて、粉からネタへと変化させられたものをだんごへと変えていく。そんな思いも友達には届かなかったのか、友達にだんごの大きさが大きくなってしまい、逆に私が下手というイメージができてしまったような気がする。そんなことではいけないと思った私は、一生けんめい、形がちょうどいい白玉を作って、友達の頭の中からそのイメージを消し、そして先生方においしい白玉を作って感謝の気持ちが表せるように努力した。私は、はじめ自分がとった量のネタから少し減らしながら作った。そのせいか、だんだんうまくなってきたと友達が言ってくれたので、だんご作りのことはこれで、いったん一安心、と私は、胸をなでおろした。だんご作りが終わったところで私の班での役割が一段落したので、友達が行っている、ふっとうしたお湯にだんごを入れてゆでる作業をながめていた。この作業は、だんごがうきあがってから一分ほどたたないとざるですくうことができないため、時間がかかる。そんな作業もようやく終わり、次はこの白玉を冷たい水で冷ます作業だ。この作業の間に私は、白玉作り二回目の気きな粉作りをしなければいけない。きな粉作りといっても、この作業は先ほどのだんごとちがって、砂糖ときな粉を混ぜるだけという単純な作業だが、こんな小さな作業でもひとつひとつ心をこめ、和菓子職人それも白玉職人になりきって作った。
 そんな私ががんばって作った白玉を母に食べてもらったところ、母も自分の調理実習の思い出を聞かしてくれた。そのところ、母の時代の調理実習と今、私の時代の調理実習のメニューのちがいにおどろいた。母は、小学五年生の時に初めて調理実習を経験したそうで、そのころのメニューは、ご飯とお味噌汁、そして野菜サラダだったそうだ。そのとき感じたことは、お味噌汁を作る際に、母の家ではかつお節でダシをとっていたそうですが、この調理実習の時には、にぼしでだしをとったため、いつもとちがう味がしたのでとても新鮮な感じがしたそうだ。そして、野菜サラダを作る際にも母の家では、母も子供だったため、マヨネーズでサラダを食べていたそうだが、この時は、自分達でお酢などを混ぜて、ドレッシングも作ったそうだ。そのためこれまた、新鮮な味を味わったそうだ。でも、このように、いろいろなことをしたおかげで、母の料理がこんなにもおいしく感じるんだなぁとつくづく感じた。
  この調理実習を行ったことで、二つのことを学んだ。まず、一つは、どんなに小さなことでも、人が生きていくために欠かせない酸素と同じように思っていくことが大事だということだ。この調理実習では、一つ一つ細かなことにも気を配って作業を進めるのが大切だったように、これから起こることも、どんな小さなことでも大切に思うことが大事だということを心に留めて生活していきたいと思う。そして二つめは人は、何度も失敗をして伸びていくものだということだ。よくテレビや本などでこのようなことがかかれていたりしますが、私は、実際に自分で感じたことはなかった。しかし母の話を聞いていたら、改めて感じることができた。
 「おいしいね。やっぱ自分達で作ったものとかっておいしく感じるよね。」
 「うん。一生懸命作ったもんね。そのおかげで、先生に感謝の気持ちが伝わったのか、お手紙までもらちゃったんだから。」

   講評   kira

 さくらんぼちゃん、こんにちは。がんばりましたね。文字数も、構成も目標達成です。
 料理は、気持ちなんだね。
●書き出しの結び
 「いただきます。」と調理の試食から始めて、その感想の会話でしめくくりました。先生からは、おいしいよっていう気持ちのこもったお手紙をもらったのね。
●前の話聞いた話
 料理は分業で、流れ作業で、気持ちのバトンタッチが感じられたんだね。自分ひとりで作っているのではないという気持ちも、おいしさの秘密だったかもね。
 お母さんの調理実習は、やはりちょっと本格的でしたね。そのなかで、お母さんは自分の家とは違っている部分で、新しい事を学んでいったのね。発見は大事ですね。
●ことわざの引用 ● たとえ
 「どんなに小さなことでも、人が生きていくために欠かせない酸素と同じように思っていくことが大事だということだ。」という気付いた事の部分でたとえの表現がつかえました。気配りや思いやりは、酸素のように大事なんだね。
●わかったこと
 相手を思いやる気持ちと、失敗を恐れない気持ちが、おいしい料理のひけつだとわかりましたね。習うより慣れよで、毎日作り続ける家庭料理がやはり一番のごちそうですね。

  

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