創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日4215 今日137 合計59912
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   自然と人間の共存とは   まなピー

 自然に対する人間の働きかけには二つの型がある。一つは量についてのもの。もう一つは制御と管理に関するものである。技術というものが自然から便益を引き出す方法である以上、技術にはもっと多くという量の要請が最初からつきまとってきた。しかし、人間の欲望は無限であるのに、地球のサイズは有限だったのである。核兵器によって、量の問題を解決したところ、その量を制御するものが不足していることが明らかになったのだ。「量よりも質」とういう意向が強くなってきているなか、量重視を主張する人もいるということは問題である。
 その原因の一つに、人間の元来の欲望は消えないということが挙げられる。つまり、私達の心の奥底には常に「量がないと損」という考えが根付いているのだ。私達の身近な例を挙げるならば勉強だ。私は、毎回それで苦労し後悔しているのだが、テスト勉強をする際、私は前もって計画を立ててこつこつと勉強をしない(笑)。いや、しなければいけないとは思うのだが、結局まだ時間があると思って放置してしまうのだ。そして、テストの前日になって焦る!「どうしよう、どうしよう。これもそれもあれも何もかもしなくちゃいけない。」私の頭は大パニック。脳の箪笥は埃かぶっているし、引き出しの開閉具合も悪い(笑)。一からすべて、組み立てていかなければならないと気づいたときは、時すでに遅し。とりあえず、机に座ってシャーペンを握り一呼吸。「さあこれからやるぞ。」そう心に決めてから数時間経過。勉強は一向にはかどってない。なのに、私のなかの悪魔はこういう。「時計をよく見て。もうこんなに机に座ってる。よくやった方だ。明日は絶対できる。」そして、次の日後悔の嵐が私を飲み込むのである。ただとりあえず形を作り、勉強をやっているかのように見せかけておいて、じつは全くだったという経験は誰でもあるのではないだろうか。(えっ私だけ・・・?)時間(量)重視、これこそ私の心の奥底に根付いている欲望なのだ。
 また第二の原因として、社会の評価がまだ量重視であることが挙げられる。お金に関しても、資格に関しても多ければ多いほど、社会の中での自分の地位が高くなり、それがよいとされている。きっと就職活動者がいくつかの企業の中から働く場所を選べるなら、ほぼ全員が給料の高いところや日本でも大きいとされる企業を選択するに違いない。私も同じ選択をするだろう。同じ一言で働くと言うなら、給料が少しでも高い方が働きがいがあると思ってしまう。自分のやりたいことや自分に合った企業からの選択は彼らの脳裏にはまずないのだ。それは、私達の社会の風潮がいまだに量を重視しているからなのである。しかし、マンモスや恐竜などに見られるように巨大化しすぎたせいで自らの体をコントロールできなくなり滅んだ生物もいる。私は、愛知万博でマンモスを拝見したが本当に大きかった。あれが、昔の不安定だった地球と共存していくのは難しかっただろうと思う。よって、必ずしも多ければ何事においてもよいというわけでは決してないのである。
 確かに、世界中には量が足りない地域がある。それは、食料的にも金銭的にも技術的にもだ。私達は、日本というビニールハウスの中でぬくぬくと育っているからあまり実感がわかないが、肥料も水もないカラカラの大地で育とうと努力している人たちには、量重視になってしまうのも無理はないことなのである。しかし、
「野菜作りは肥料と水だけでなく、天候や季節などの不変の真理も見落とせない」
というように、いつかは量の不足も満たされる。そのときに、「戻れなくなってしまった」では困るのだ。人の欲求は無限大。今、私達の思いは宇宙にまで走っていってしまっている。何かアクシデントがあっても映画のようにハッピーエンドで解決することはまずないのだから、自分たちの研究を管理することを気にしながらおこなわねばならないと思う。技術を開発することは、私たちの生活をより豊かにしてくれるが、その分の代償も払わなければならないからだ。だから、量を重視してばかりでそれを制御することを考えない傾向にあった私達は変わらなければならない。しかし、量重視を主張し制御することしようとしない人がいることは問題だ。

   講評   huzi


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)