低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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大すきな春 ピプリー
(題名の工夫)大すきな春
「うぅ、せ中がいたい。」
と、わたしはなみだが出そうになる顔でさけびました。
「大じょうぶ?」
と、お母さんが気づかってくれました。なぜ、いたかったかというと、水戸のこう道館で梅の写真を荒川選手のイナバウワーを真ねしたかっこうでとったからです。わたしはまるで荒川選手になって梅を見ながらスケートをすべっているような気持ちになりました。下からみるけ色は、自分がアリになったかのようで梅がいっぱい見えます。荒川選手もこういうふうに梅の下でスケートをすべったらどう思うでしょうか。このごろあたたかいので、コートを着なくても、手ふくろをしなくても平気です。春を見つけたさん歩でした。
春は花ふんしょうの季節です。私やかぞくのみんなは花ふんしょうではありません。だから、わたしにとっては春は緑のいっぱいある季せつでちょうどいい温かさだと思います。だけど、いとことおばさんは花ふんしょうです。おばあちゃんが、
「花ふんしょうはなみだがぼろぼろ出てきてね、目もかゆいし、かゆいからと言ってかくとよけいひどくなるんだよ。ホシちゃんは花ふんしょうじゃなくてよかったね。おばあちゃんもそういうことないけどね。花ふんしょうのひとはたいへんだね。」
と、話してくれました。おばあちゃんと庭を見たら、庭がちょっと冬とはちがったところがありました。なんと、アジサイの新めができています。少し前までは、かれ葉が枝についているだけで、茶色だったので、もしかしたらかれてしまったのではないかと心配していたのです。今まで注意して見ていなかったのでびっくりしました。春の色は緑と感じました。
わたしの学校の複式クラスでは毎年ハチの字のなわとびにちょうせんしています。去年度のクラスの人たちの記ろくが四百三十六回だったので、私たちはその記ろくを目指してとぶ練習をしていました。だけど、なかなか四百回をこえることはできなかったのです。そして、わすれもしない三月九日、なわとびを回す人たちのタイミングがなかなか合っていなかったので、先生が一人の子とかわりました。かわったとたんに、みんなどんどんとべて、なんと、千二百五十八回もとべたのです。十分以上とびつづけていました。あまりにもつづいたので、わたしは心の中で、
「だれかつっかかってくれないかなぁ。上半身は大丈夫だけど、足がへとへとでじんじんいたくなってきた。」
と、思いました。みんなも、記ろくを出してから、
「つかれたぁ。いつまでやるのかと思ったよー。」
とか、
「千二百五十八回。すげー。ありえない。ふつうのクラスは40人だから一人30回だけど、
うちらのクラスは70回もとんでるぅ。最強、このクラス。たぶん来年度はこの記ろくこ
せないな。みんなショック受けると思うな。」
とか、
「今日は三月九日だから、とべてサンキューの日だぁ。明日は三月十日だから水戸の日、
さとうの日だね。」
なんてこうふんしていました。力を使い切ったので、先生も、
「次の時間ねてもいいよ。」
と、言ってくれたので、次の時間ねているひともいました。複式二年目の来年も、なるべく今年の記ろくをぬかせるといいと思います。今まで複式でこんなに記ろくが出たことはないそうです。おおなわがたくさんとべて、複式の一年がもうすぐ終わりで、一年間がんばったなあ、春がまた来たんだなあと思いました。わたしは心がうきうきするので季せつの中で春が一番好きだなあと思いました。
講評 yuta
「大すきな春」をいろいろ見つけましたね。春はウキウキがいっぱいの季節です。
◆『「うぅ、せ中がいたい。」と、わたしはなみだが出そうになる顔でさけびました』。梅の写真をイナバウワーのかっこうでとったピプリーさん。今年の春ならでは。おもしろい書き出しです。『まるで荒川選手になって梅を見ながらスケートをすべっているような気持ち』とは、荒川選手にやってみてもらいたいね。
また、春は花ふんしょうの季節でもあります。いいことばかりではなくて、人によってはつらい季節でもあるんですね。おばあちゃんとそんな話をしながら庭を見ると、冬とはちがった感じがしたんだ。なんとアジサイの新めが出ていたんだね。少し前まで茶色でかれてしまったのかと心配していたのに。花たちはしっかりと季節を感じているんですね。
◆後半の大なわのようすは生き生きとした会話がいいですね。1258回とはすごい! みんなこうふんしてしまったね。毎年、おおなわが終わると一年も終わりと感じる。『一年間がんばったなあ。春がまた来たんだなあ』と思うんだね。
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