創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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こころみ opera
全く新しいものをうみだす「創造」の秘密はどこにあるのか。全く新しいものといっても、人間は何もないところから、魔法の力でそれを生み出すのではない。そのもととなるものを組み合わせて、人々がその価値を認めたものが創造である。人間が脳の事柄に新しい解釈をほどこす働きを役立て、創造のために「こころみ」を積み重ねないのは、全く人間らしくないことになる。≪要約≫
創造は、色々な事を試してみなければ起こらない。失敗を恐れていては創造は生まれてこないのである。「失敗は成功のもと」とか「失敗を恐れてはいけない」というような慣用句には昔の人のこんな知恵が生かされているのだろうか、失敗を繰り返しながらでも自分の力で何かをやり遂げた時は喜びも大きいし、本当の意味での実力が身に付くと言うことが分かる。例えば、算数の難問を解き方を見ないで試行錯誤しながら自力で解けたり、攻略本を見ないでゲームをクリアしたりしたときの方が嬉しい。それは、創造が感動的なものだからである。
それにしても、レオナルド・ダヴィンチはすごい人だったと思う。第一、創造力豊かな人だったことは確かだ。何しろ、画家・彫刻家でありながら、科学者・建築家でもあった。こんなにも沢山の才能を持ち、数々の絵画、そして色々な発見を残している。レオナルド・ダヴィンチは、常識や当たり前と思われている考えにとらわれず、自由に考え、発想し偉大な発見や、素晴らしい絵画を生み出すことができた、と私は思う。だから、私達にも、自由に考え、発想すれば大発見につながる可能性が大いにある。≪聞いた、調べた話≫
私が苦労して苦労して、最終的に自分の力で上手に仕上げたナップザックがある。これは、学校の家庭科の授業で初めてミシンを使った作品である。上糸、下糸のかけ方から教わって、まっすぐきれいに縫う所から悪戦苦闘。途中まではみんなより早く進んで、いい気になるが、なぜだか口が開かないことに気付く。
「あーあ、超ショック!」
の一言。クラスで一番に出来上がると思ったのに、これでは一番最後でもおかしくない。私は、開け口を縫ってしまっていた。気を取り直して、一生懸命糸を切る。地道な作業とは縁を切りたいと思ったときに、やっと糸を切り終わる。今度こそは、変な所を縫ってなるものか、と気合いを入れる。そして、とうとうナップザックも出来上がり、上手くできて、満足する。苦労しながら作ったナップザック。その時の嬉しさはまるで私の心に染みついているかのように≪たとえ≫、今でも忘れられない喜びであった。≪体験実例≫
私は、失敗は大切なものだと分かった。始めから完全無欠を目指しすぎると、かえって躓いてしまったり、成功できなかったりする。自分で色々間違えたり、こころみたりしてみる方が、長い目で見ると人間の成長に結びつくようだ。失敗があるからこそ、成功があるのだ。どんなにすごい、失敗など一度もしたことがないように見える人でも、沢山の失敗を経験して、その失敗をバネにして成功につなげている。又、
「人間は一本の葦にすぎない。だが、それは考える葦である。」≪ことわざ≫
というパスカルの残した名言がある。これは、人間は葦の如く弱いが、考える事のできる人間は偉大である、と言う意味だ。私も、考え考え失敗を繰り返しながらも成功につなげられる人間になりたいと思った。≪分かったこと≫
講評 kuri
<<第一段落>>要約も上手まとまっています。人間は、創造することができるから、人間なのですね。
<<第二段落>>第二段落には、自分の体験談を書き、第三段落に聞いた話、調べた話を書いてみましょう。
レオナルド・ダ・ヴィンチについてもよく調べましたね。ここ数年とても話題になった本に、『ダ・ヴィンチコード』という本があります。この本も読んでみると面白いですよ。
<<第三段落>>体験実例もよく書けました。自分の手で何かを作り出すことは、とても楽しいことです。途中で失敗してしまっても、くじけずにやり遂げた時の喜びはひとしおですよね。ナップザックは、大事な宝物になりましたね。
<<第四段落>>ことわざもよく書けました。昔の哲学者も、コンピューターがない時代から、人間は、考える、すなわち創造することが、一番人間らしい行為であることを良く分かっていたのですね。しかも、素晴らしい創造を生み出すためには、何度も失敗を積み重ねていかなければなりません。失敗が沢山積み重なるほど、成功したときの喜びは、何倍にもなるのですね。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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