国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   日本人=率直   いへゆ

 日本人が、淡泊であるかわりに持久力に欠けていると言われるのも、生活感覚に左右されているところがすくなくないのではあるまいか。うるさいことは嫌いだという。ごてごてしているのはおもしろくないと感じる。そういう淡泊好みの通人たちが考え出した詩型が和歌であり俳句であって、短いことでは世界に類がすくない。ことに大昔から確立している和歌の形式は、日本人の感性、言語、思考を決定するはどの力をもってきたように思える。そういう和歌と俳句の相違はありながらも、実によく似ているのは、言葉のいわゆる論理に背をむけることである。感覚的に全体を直感で把握する。
 私は日本人のように、言葉を短くして使うのは良いことだと思う。その理由は第一に、すぐに相手に言いたいことが伝わるからだ。たとえば、成績が悪くて怒られたとき、
「も〜、あんたは。いっつも遊んでばっかりいるから、こんな成績とって。だからあんたは・・・・・・・・・・ちゃんと勉強しなさい。」
というように、いちばん言いたいことが分からないようなグチグチと長い説教より、
「ちゃんと勉強しなさい。」
とバシッと言われる方が、言われたこと忘れにくいし、長い説教より聞いてて、すっきりする。それに子供にとって、とてもうれしいことでもある。それに最近、省略する言葉が増えてきた。ややこしい機械の名前などがそうだ。たとえば、
「パーソナルコンピューターで、調べてください。」
というよりも、
「パソコンで調べている。」
と言ったほうが、聞くほうも分かりやすいし、言うほうも言いやすいのだ。このように、言葉を短く使ったほうが相手に伝わりやすいのだ。
 第二の理由は、短い言葉を短い言葉を使ったほうが、想像が広がるからだ。俳句や、短歌もそうだが、物語でもそういう文は、たくさんある。たとえば、『緑の中に、水たまりが1つある。』という文からでも、
「森の中に水たまりがある。」
とか、
「緑色の画用紙に、水たまりをかいた。」
など、いろいろなことが考えられる。でもその文が、
『リビングルームの緑色のじゅうたんの上に、水をこぼしたものがある。』
というようなものだと想像することができない。前に読んだ文章で、「おもしろいニュースはめだたないところにある。」とかいてあった。《長文実例》このように、大きいところより、小さいところにあるの方がいいのだ。
 たしかに、ちゃんと説明しないと伝わらないこともある。テスト解説などは、細かいところまで教えてらわないと理解できないからだ。しかし、「子供は大人を小さくしたものではなく、それ独自の価値を持っている。」《名言の引用》という言葉があるように、長い文章のいいけれど、短い文もいいものだ。

   講評   huzi

 【名言】に、面白いものを持ってきたね。考え方のやわらかさがあらわれていますよ。言葉を人間にたとえて考えたとは。次回も、こんな感じで探してみてね。
  学校で古典を習うと、ひとつの言葉の中にこめられた意味の豊富さに驚くでしょう(覚えるのが大変!)。昔の人は、言葉遊びを教養のひとつだと考えていたのです。
  【是非の主題】は、短い言葉のよさ。【理由】は、違った見方で2つ、示すことができましたね。体験に書いている、叱られる時の言葉。短く言われるほうがすっきりしていて、「よい」のですか。わかりました。先生も子どもに言う時は気をつけます(笑)。短いほうが言うのも楽なことは、わかっているのですが。
 2つ目の【理由】の例として、水たまりをたとえにとって説明したのは、うまいなあ。たしかに、最初の言い方、『緑の中に、水たまりが1つある。』は、想像力を広げられるね。しかし、見たものをあまりにも正確に表現してしまうと、「なーんだ」と、なってしまいます。
  【長文実例】は、努力賞。入れにくかったと思いますが、小さなことから想像力を広げる楽しみという点で、今回の意見文とのつながりがあるのですね。
 ただし書きを丁寧に入れたね。《ただし書き》ではなく、<<ただし書き>> のように、記号を使ってみてください。うまくできると、絵に変わるよ。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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