国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   大好きなD先生   プリン

大好きなD先生
プリン
このD先生との出会いは私が5年生の時だ。D先生は最初一番上の6年生を預かっていた。しかし、6年生が卒業してしまい、「次はどのクラスを預かるのだろう?」と友達と話していた。そんな事を言いながらあっという間に一年も終わり、春休みも終わってしまった。新学期初日、私は友達と「誰が私のクラスの担任になるのだろう」と話していた。学校に着くとみんな校庭に荷物を持ったまま並んで、友達と話しをしたり、少しふざけてみたり、またはけんかをしていたり等…。まぁ様々な事をしていた。すると突然図工の先生が朝れい台の上に立ち、「クラスごとに並べ!!」と言った。そしてみんなクラスごとに並び始め、きちんと背の順に並ぶと先生が号令をかけ、きょうつけと言った。その後、校長先生のお話を聞いたり、安全の事について先生が話していた。それが終わり、やっとクラスの先生が発表された。一年生からどんどん発表されてついに私のクラスの先生も発表された。そのとき名前を言われたのがD先生だった。D先生は、私の学校で一番怖い先生だったので、みんな先生の名前が呼ばれたとき一瞬シーンとした。教室に戻ると急いで席に着き、お道具箱などをかたずけ、みんな静かに待っていた。こんな事はめったに無い。よほどD先生が怖くてたまらないのだ。先生が教室に入ってきた。すると先生一言、
「静に待って入られて偉いな」
と言った。先生がまた一言、
「俺の名前は……」〈カツ…カツカッカッ〉
と名前を黒板に書いた。とても珍しい名前だった。するとまた先生一言、
「俺から一つ毎日必ずやる宿題を出すぞ!!それはな、日記を書く事だ。分ったな。今日国語のノート2冊買ってこいよ。」
と言われた。すると前に座っている男のこが、
「先生質問です。どうして2冊も入るのですか?」
するとD先生はすぐ答えを出した。
「だってほら、俺が返事かけなかったら君たちが日記書けなくなるだろう?」
と返してきた。この後毎日毎日日記を書いて提出した。
このD先生の良い所は、授業態度やテストだけでなく、ノートの出来ばいや、新聞まとめ方などで成績をつけてくれて、自分からカメ掃除をしたり、友達の為に良いことをした事などをきちんと見ていてくれるからだ。そして何よりも、不登校になってしまった子の事をすごく気ににかけてくれる事もだ。
しかし、突然D先生のお母さんがガンで倒れてしまい、病院に運ばれてしまった。その時、私たちは給食の時間だった。先生は私たちにその事を話し、病院に行ってしまった。だから5・6時間目は教頭先生が行ってくれた。それからは、先生はあまり学校にこなくなってしまった。一・二週間に一度来て授業してくれた先生はすごく疲れている様子だった。
そんなある日D先生が悲しい結果を伝えた。それは先生のお母さんが、お亡くなりになったという事だった。そして楽しみにしていたウインタースクールには先生はこなかった。
卒業式の日、先生は一人ひとりの名前を呼び、賞状を受け取る姿を見ていた。それから、卒業式が終わって教室に戻ると、みんな席に着き帰りの支度をして席に着いた。先生はみんなの支度が終わると「世界には同姓同名の人が3人いる」についてはなしてくれた。その話しでみんな泣いてしまった。でも最後はみんなで笑ってアーチをくぐった。
別れとは、けしてかなしことではなく、生きている間だわ当たり前の事だ。だからこそ人間は成長していくのだ。
『玉みがかざれば器をなさず』このことわざはどんなに良い玉でも、加工して磨いて始めて宝の器物となるという事だ。だから先で言ったように別れとは=自分を磨くという事なのだ。

   講評   sato

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この作文を読んで、D先生はプリンさんの心の中に、大人になって小学校時代を振り返った時にも、しっかり心に残っている先生だと思いました。構成は「書き出しの工夫」になります。D先生の言葉「静に待って入られて偉いな」を使ってもいいですね。その場合、前後の文章の微調整も必要ですが。怖い先生と思っていた生徒達が緊張して先生を待つところの雰囲気もよく伝わってきました。初めての先生とのやりとりを会話形式を利用して、テンポよく書くことができました。先生のお人柄もにじみ出ていますね。お母様の看病で先生があまり来られないことへのさみしさも、行間から感じられました。また、卒業式のところで皆が泣いたという「世界には同姓同名の人が3人いる」の話を要点だけでも、読みたかったと思います。もしもお清書に選んだら書き加えてみてはどうでしょう?最後はことわざを入れながら、きちんと一般化してまとめることができました。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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