低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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成果主義と年功制 おかし
近年、日本ではこれまでの年功制に代わり、成果主義を導入する企業が増えてきた。政府機関である社会保険庁でさえ、昨年から管理職を対象に試験的に成果主義を導入している。この制度の導入により、賞与一回当たり所長クラスで17万8千円、係長クラスで10万5千円の差がつくことになった。しかし、この成果主義の問題点が指摘され始めている。
成果主義を導入すれば、成果を挙げるに伴い役職や給与が上がるので、就労意欲が高まるだろう。また、実際に有能で成果を挙げている人が上に立った方が、仕事を効率的に分担したり、こなすことができる場合が多いのではないだろうか。部活動で考えてみても、成果を挙げている選手を学年に関係なく試合に出した方が、チームの実力を強めることができる。全部員に、試合に出るというチャンスが公平に与えられるので、入部当初から練習に励む一因となり、競争心を煽ることができる。
次に、成果主義の問題点を挙げる。逸早く成果主義を導入した富士通では、この制度がうまく機能しなかった。それは、成果という数字だけで人事評価をしたため、人柄の優れていない人が昇進したことが一因と考えられる。自分自身の成果を挙げることだけを考え、協調性のない人物が昇進することになり、人柄の評価と点数が乖離してしまった。
今、日本で求められている国際競争力をつけるためには成果主義を導入するべきなのか。それとも、従来通りの年功制を続けるべきか。という議論に終わるのではなく、日本の風土にあった新しい給与システムを構築することが必要である。
講評 nane
状況実例は具体的。時事的な例を挙げたのはいいね。データは覚えきれないだろうから概数で書いておくといいよ。
「競争心を煽る」は、悪い意味で使われるようなニュアンスがあるから、もう一工夫。体験実例はわかりやすい。
結びの意見は、両方の意見を総合化した形だね。「日本の風土にあった新しい給与システム」という考えはいいと思うけど、面接で、「例えば、どんな例が……」と聞かれる部分だから、自分なりに具体案をいくつか考えておこう。この総合化という形はいろいろなところで使える。「大事なのは(評価の仕方という)方法を論じる以前にある」という発想は、これからも生かしていこう。
全体の構成が安定している。各段落が同じぐらいの長さで書いてあると、読み手も理解しやすい。
字数は600字でいいと思うけど、いつか、1200字ぐらいに決めて書く練習もしていこう。
時間の目標は1時間で。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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