創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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やっぱり怖いわ ぴいち
「あんた達!ふぐだよ!!分かっとる?ふぐだよ!」
と大人達が車のなかでさわいでいました。私は、
「もう。みんなは。ふぐふぐってうるさいなあ。」
と、大人達のさわぎを聞いて思いました。
先生は、ふぐのいい所を知っていますか?私は知りません。その代わり、ふぐは怖いと思ったことがあります。それは、
「ふぐを食べて死んだ人がいる。」
と、おじいちゃんから聞いたときです。そういえば、ことわざで
「ふぐは食べたし、命は惜しい」というのを聞いたこともあります。
しばらくして、ふぐ料理屋に着きました。中に入る時、お父さんが、
「ふぐ食べてあたることがあるからね。」
と、同じ事を私の耳元でヒソヒソとささやきました。私はそれを聞いて、
「だったら何でみんな食べにくるんだ。
ふぐを食べてふぐあいになるんかい?」
と心の中でニヤリとわらいました。
そして、ふぐ料理が机におかれました。みんなは、とてもおいしそうに、もったいなさそうにチビチビ食べていました。
私はやっぱりあたると怖いので、ほんの少し雑炊を食べただけで、あとはごまかして遊びました。ふぐぞうすいは、
まるで鶏ぞうすいみたいでした。
結局お父さん達が
「ふぐだぞ!」
と、さわぐ訳は分かりませんでした。でも値段が高いらしいです。
講評 tama
【書き出しの工夫】 ふぐを食べに行く道中の様子だね。ふぐは「高級料理」なので、大人たちはもり上がっていたんだろうね(笑)。「さわいでいました」という表現がいいね。子供のようにはしゃいでいたのかな、なんて想像してしまいます。
【自分だけがしたこと】 みんなはおいしそうに食べているのに、ぴいちちゃんはほんの少ししか食べなかったんだね。「あたると怖いので」というところにぴいちちゃんの慎重な一面が出ているね。
【たとえ・ダジャレ表現】 ふぐの味は淡白なので、「鶏ぞうすい」のように感じたのかな。ダジャレのセンスもバッチリ!(^^)! 「心の中でニヤリと〜」「もったいなさそうにチビチビ〜」という表現もうまいよ。
【心の中で思ったこと】 たかがふぐにそれほど大騒ぎするほどのことでもない、という冷静な目線が、笑いを誘います。たしかに特別おいしいものだとは、先生も思いませんが(笑)。子供らしく、かわいらしい気持ちが書けていると思います。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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