国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   矛盾は全てのものを彩る   あゆっぴ

 矛盾には良いものと悪いものがある。良い矛盾というのは、ダジャレ、俳句に見られるような適度なズレであり、悪い矛盾というのは、全く関係のない二つの事柄がぶつかることだ。しかし世の中は、最初から「矛盾は悪いものだ」と決め付ける傾向がある。これはあまりよろしくないことではないだろうか。
 良い矛盾を肯定する理由の一つは、それを認めなければ芸術性が失われてしまうことだ。芸術性において例をあげるとすれば、日本文化である短歌、俳句などには「掛詞」というものが存在する。一見何の関係もない二つの事柄を、一つの言葉で見事に関係付けてしまう。これを否定すれば、風流も何もなくなってしまう。
 理由の二つ目は、画一的な考えが世の中を支配してしまうのではないか、という考えからである。様々な人々が様々な考えを持ち、意見を交し合うことで世界は発展してきた。その「様々な考え」の中には、むちゃくちゃなものや、矛盾しているものが混在している。それらが存在することによって、より良い考えを作ってこれたのではないだろうか。良い矛盾をみとめなければ、「十人十色」ではなく「十人一色」になってしまう恐れがある。
 たしかに、良い矛盾でも、ありすぎれば混乱のもとにしかならない。しかし社会の発展も、芸術もない世界はあまりにつまらない。とある学者が「人類は、無駄な知識を手に入れて快感を得ることができる生物である」といったように、私たちは生活の中に常に面白さ、意外性を求めている。そして世界が1色で塗りつぶされるのではなく、65億色、あるいはそれ以上多くの色で彩られることを私たちは求めているのである。

   講評   nane

 表現の工夫をしながら書いたね。
 よい矛盾というのは、確かに大事だね。矛盾というと否定的な意味で使われがちだけど、矛盾があるから進歩すると考えればいい意味になる。歩くときでも、右足と左足を交互に出すところなどは矛盾と言える。運動や芸術や生きているものなどは、みな矛盾の中に生命がある。
 逆に言えば、矛盾のない世界は静止した世界で、安定はしているが進歩がない。人間でも、つじつまを合わせるようなことばかり言っている人は、あまり面白くないものね。
 意見というもので個性を出すことは難しい。というのは、意見はだれが考えてもそれほど大きな変化がない。そこで、表現の工夫や実例の工夫が必要になってくる。65億色で塗りつぶすというのは、表現の工夫だね。しかし、色って、65億もあるかなあ。(笑)あることはあるだろうけど。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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