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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   身近なところにある大切なもの   レックウザ

 別に素敵なものじゃないし、大したものでもない。何でもないものに過ぎないが、どんなときにもなくてはかなわぬものとして子供の頃から常に身のまわり必ず手の届くところにあって、とても親しい。私達はどうかすると、暮らしというのは、手に入れるもので作られるのだと考える。日々の暮らし方、人の住まい方ということをいうとき、まず考えるのは、くずかごのことだ。くずかごは大きなくずかごがいい。くずかごの大きさはその人の心の大きさに正比例すると、勝手にそう決めている。部屋に大きなくずかごを一つ、心の広い友人としておくだけで、何かが変わってくる。暮らしの姿勢が、きっとしゃんとしてくる。
 確かに、くずかごは目立たないが、なくてはならないものである。しかし、もう一つあることを、忘れてはいないだろうか?時間を教えてくれる時計である。時計は、場合によっては目立ったり目立たなかったりすることもあるだろうが、なくてはならないものだとは、もうわかっているだろう。時間とは、大切なものだとも、もう知り尽くしているだろう。何時に学校や仕事へ行く、何時にはどこかへ行く、何時には何かをする・・・・。では、時間というものを、もっと注意深く考えてみよう。例えば、学校に行く時間。朝起きて時計を見ると、もう遅刻だった、なんてことはないだろうか。そうなると、もちろん焦りだすだろう。早く着替えて、早く朝食を食べて、早く歯をみがいて、急いで学校へ向かって・・・・。学校だけではない。ある時間に、友達と待ち合わせをしていて、自分が時間通りに待ち合わせ場所にいても、なかなか友達が来ないということはないだろうか。そして時計を見ると、もう十分や二十分、遅れているということは?そうなると、きっとまるで大きな犬のようにうなりたくなるほど、しゃくにさわるだろう。もう一つ、花火などを見るとき、もうすぐ打ちあげる時間だと、わくわくしないだろうか。きっと、そうなるだろう。さて、ここできづいたことはないだろうか?そう、時間を見ると、感情が出てくるのである。悲しくなったり、焦ったり、怒ったり、わくわくしたり・・・・・時計を見ると、大事な思いが自然と出てくるのだ。
 ところでみんなは、捨てられるけれど、捨てられないものがあるだろう。私は去年、日本へ帰って、親友の家に泊まった。なんとも楽しい毎日であった。ある日、私の誕生日が近くなってきた頃、親友が私に、誕生日プレゼントをくれた。
「もう十一才なんだね、自分も早く十一才になりたいな。」
と言いながら。誕生日プレゼントは、私の大好きなおかしや、親友からの手紙、そしてかわいい小鳥のマスコットだった。しかし、どんな誕生日プレゼントよりも、嬉しくなるものがあった。それは、誕生日プレゼントの、白い箱だった。普通の白い箱だ。しかし、ただの箱ではない。それには、友人が工夫して絵をいくつも描いたものであった。ところどころに、親友の顔らしい絵がある。そして箱のふたに大きく、「お誕生日、おめでとう!」と書いてあった。たくさんの友情を、親友が入れてくれたような気がしてならない。私は、親友が一生懸命に工夫した箱にまで、友情があると思っている。
 大切なものは、いつだって身近なところにある。必要ないと思っても、とっても重要なものなのである。大切なものとは、愛情、友情、表情がこもったもので、それはなくしたくないものであり、また一生の宝物となるものだ。

   講評   hoemi


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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