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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   家族と卓球   えとわ

「本気出して,お母さん。」
と私は、母を挑発します。なぜなら、母のスマッシュを打ち返したいからです。母は、私の球がふわっと高くなったときをねらって、思い切り打ち込んでくるのです。球がネットにあたると、母はくやしがります。私も打ち返してやるぞと思って待っていたので残念です。でも、私の勝ちなので、イエイと言いながら喜びます。また、サーブからやります。今度は、すごい勢いで私の体に跳ね返る球を打ち込まれてしまいました。私は、おかしくて笑っていました。母は、
「まだまだ負けられないわ。笑っていないで、返してごらん。」
と勝ち誇ったように言ってきました。次は、ラケットに当たったけれど、球はそっぽの方に飛んでいってしまいました。結局、打ち返すことはできませんでした。
 私が、卓球に興味を持ち始めたのは、幼稚園の頃だったと思います。その頃は、父母と姉が、楽しそうに卓球をしているところで、私は、球拾いを楽しんでいました。球拾いが楽しいなんて、今では考えられません。ときどき父が私の手を握ってラケットを一緒に持ってくれて、打ったことがありました。台がちょうど私の胸あたりだったので高かったのを覚えています。それから、少しずつ私の背も高くなり、父に持ってもらわなくても打てる回数が増えてきました。その頃は、トントンとゆっくりのリズムで球は行き来していました。
 今は、姉は高校生で、友達と遊んでいるので、卓球場へは、父母と私の3人で行きます。30分500円です。先日、福原愛さんの試合を見て、球の速さに驚きました。母は、
「福原さんの小さい頃からの努力を見習わなくちゃね。朋代もがんばって。」
とよく言います。私は、今、英検準2級の試験に向けてがんばっています。卓球でがんばるつもりはありません。遊んで楽しむだけです。両親も運動不足解消、ストレス解消と思ってやっているようです。初めの時間は、父と私がダブルになって母はシングルで打ち合いをします。時間がたつと、父が、
「朋代、お母さんと勝負させて。」
とうずうずして言ってきます。まるで少年のような父です。私は、しかたなく、審判になります。2人は、低い少し速い球で戦いをします。母が1本入れると、私も喜んであげます。いいところまでいくのですが、母は負けてしまいます。今度は、私と父の勝負です。母が、
「お父さんは、左手でやってあげなさいよ。」
と助け船をだしてくれました。父の左手だと勝つこともできます。母は、左手ではやりません。試合にならないからです。
 今は、家族で卓球を楽しんでいます。今度は、テニスをやろうかなんて両親は考えているようです。私は高学年になってだんだん忙しくなるので、いつまで家族とスポーツを楽しむことができるかなと思っています。

   講評   sugi

 えとわさんの家族は、いつも仲が良くて、作文を読ませてもらうたびに、ほのぼのとしてきます。カラオケや旅行もそうだけれど、家族で同じ趣味を持っているというのは、すばらしいことだね。この作文の内容からは、卓球を通じて家族の歴史も垣間見えるので、そういう点からも興味深く読ませてもらいました。お父さん、お母さんは、子どもたちの成長に合わせて、どうしたらスポーツをより楽しめるか、いつも工夫してくれているのだね。ラケットを一緒に持ったり、左手で対戦するなど、たっぷりの愛情を感じます。
 最近では、えとわさんはお母さんといい勝負ができるようになってきたね。お母さんを負かす日も近い!? そこで本気でくやしがるお母さんの姿がおもしろいなあ。やはりスポーツは本気で勝負しなくてはおもしろくないものね。
 高校生のお姉ちゃんも、テニスだったら一緒にプレーしてくれるかもしれないね。年のはなれたえとわさんが、知らないうちに上手になっていたら、お姉ちゃんもびっくりするだろうなあ。ひそかに練習をしておくとおもしろそう!
 福原愛さんの話を入れて、内容をふくらませたところはよかったよ。同じ卓球でも、福原さんの取り組み方は、まったくちがうものね。スポーツに人生をかける人もいれば、ストレス解消で楽しむ人もいる。えとわさんの一家のように、スポーツを通して家族のきずなを深めるというのは、すてきなことだね。
感想文ではない通常の作文のときは、「書き出しの工夫」が構成の項目になります。書き出しを工夫したら、忘れずに構成マークを入れておこうね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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