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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   日本の社会構造転換期における課題   おかし

 これまでの日本社会の発展段階を狩猟社会、農業社会、工業社会、情報社会と分類すると、現在は情報社会の盛期に位置するという解釈がある。しかし、情報社会が転換期にあると仮定できる可能性の高いデータがある。総務省の労働調査だ。この調査によると、第二次産業の就業者数は1992年2190万人をピークに2002年には1850万人に減少している。第三次産業は2002年4150万人である。構成比を見ても、2002年第二次産業が30%であるのに対し、第三次産業は65%だ。このような社会構造の転換期において、起こりうる問題が二つあると考える。
 一つ目は、製造業の衰退である。これまで日本の富は、製造業が築いてきたといっても過言ではない。現在でも、トヨタ、ホンダなど世界で名の知れた企業がたくさんある。それでも製造業の就業者数が減少傾向にあるのは、主に公共事業の縮小、インフラ整備の頭打ちのためだと考えられる。しかし、一方で新素材の開発など技術革新も起こっている。生分解性プラスチックは、通常のプラスチックと機能は同等であるが、廃棄すると微生物によって分解され、最終的に水と二酸化炭素になる。このように環境保全効果の高い新素材が日本で開発された。
 二つ目は、時期社会で必要とされる「美観創造」の力を伸ばす環境が十分でないことである。学校では以前に比べ、自然学校、フィールドワークなど様々な体験ができるようになった。子供の感性を伸ばしてやりたいという親も多い。しかし、日本は勉強中心の受験社会であり、多くの子供が塾通いであることが現実だ。子供の感性を伸ばすためには、現在の日本の教育システムを大胆に改革する必要があることは明らかだ。
 歴史の流れの中で社会構造の転換は不可避である。これから到来する感性社会に柔軟に適応していく一方で、これまでの社会も発達させる必要があるのではないだろうか。時代のニーズの高い社会一色に染まるのではなく、バランスのとれた多様な社会の中で幅広い産業が共存していくことが重要である。

   講評   nane

 データをよく調べて入れた。この数字は概数として覚えておき、いつでも使えるようにしておくといいよ。
 製造業が雇用吸収力をなくしてきたのは、インフラ整備の頭打ちと同時に、製造業の労働生産性が上がったから。中にはほとんどロボットだけで稼動している工場もある。だから、機械の肩代わりになる労働力ではなく、機械では代替できない労働力の質が求められてきているのだろうね。
 「日本は勉強中心の受験社会であり、多くの子供が塾通いであることが現実だ。」の部分は、裏づけになるデータなどが入ればなお説得力がある。今、受験社会は急速に変化している面もある。少子化で推薦入試が増えるなど、受験競争は一部で崩れつつある。
 「時代のニーズの高い社会一色に染まるのではなく、バランスのとれた多様な社会の中で幅広い産業が共存していくことが重要である」はいい意見。どういう社会が理想なのかというビジョンが大事なんだろうね。


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