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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   無の時間   

 知人に「釣り」をするのがいる。「パチンコ」をする、というのもいる。このほか「料理」をするというのもいれば「推理小説」を読む、というのもいる。これを、趣味の堕落というべきか、趣味とは本来そのようなものであると言うべきか、よくわからない。最近、「釣り」も「パチンコ」も「料理」も、「推理小説」も流行っているらしいが、それはそれら自体の手柄ではない。それらは「何もしないでいる」ための手続きにすぎないのだ。私は、「何もしない」でいる時間について考えるべきだと思う。
 そうするための方法として、第一に能率よりも優先するものを考えることだ。能率がいいことだけでは全ては決まらない。しかし何事も、短期間でこなすことが求められていることが多い。私は、そういう考えをなくすことが最優先だと思う。仕事であろうと、他人との付き合いであろうと、時間をかけてじっくりと内面を知っていく。これが大切であるはずだ。だんだんよくなっていくのだから、長い目で見守ることによって、何が大事かというのが見えてくるのではないだろうか。
 そして第二の方法は、社会のあるべき姿をもう一度見直すことだ。今の時代は、全てにおいて過ぎ去るのがはやい。年齢も…(笑)。どの時間帯に外を出歩いても、たくさんの人が歩いている。活気のある国である、といえるかもしれない。しかし、こういったことによって大変なことが起こっている。これは、社会自体が忙しなく動き回っていて、瞬く間に新しいものが生まれていくことが関係していると思う。そんな今だからこそ、過去に持った目標を掲げ直して見るのはどうだろうか。
 確かに、何かをしながら生きがいを見つけていくことも重要である。しかし、私は『本当の友人というのは、話題が尽きないことが大切なのではなく、沈黙が苦にならないことが最も重要である。』と言われたことがある。実際そうであると思う。一緒にいるだけで落ち着いたり、癒されることができる人が一番自分を高めてくれるのだ。それは時間でも同じことである。忙しく何かをしていて、自分から逃げるのではなく、少しでも自分自身と向き合える時間を大切にするべきだ。

   講評   nane

 冒頭の意見「何もしないでいる時間について考えるべきだと思う」は、「何もしないでいる時間の大切さについて」というニュアンスをもっと前面に出していくといいよ。小論文は、テーマが抽象的なことが多いから、第一段落の意見の時点で、焦点を絞っておくとあとが続けやすい。
 「能率よりも優先するもの」というのは、橙さんらしい意見。ここに、具体例を入れていこう。
 第二段落、第三段落とも、考えて書いていることはわかるけど、意見が長いと、どうしても同じ語彙がくりかえし出る形になる。社会実例を入れて、話の幅を広げていこう。
 「本当の友人は……」はいい話。こういうことを話せる人がいていいね。
 「能率よりも優先するもの」という例は、自分の身近な話からはなかなか見つけにくい。ミヒャエル・エンデの「モモ」の話など、みんながよく知っている本から実例を探していくといいよ。


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