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　　　消えた金魚のミステリー　　　えきう

ドン、ドドン
太鼓が鳴っておばさんたちが盆踊りを踊っている夏祭り。その祭りの中で私たち(家族)は金魚すくいに冷静にチャレンジしています。私が一年生の時、初めて一人で金魚すくいをすることが出来たけれど、今のところ一匹しかつれていません。結局妹と私で合わせて五匹ぐらい持って帰りました。
この金魚。実は私が初めて飼おうとしていた金魚なのです。熱帯魚屋ですいそうを買い、空のこしょうの入っていたびんにえさを入れました。しかし、一週間後ぐらいたつと困る事がありました。それは、すいそうが汚れることでした。人間は掃除道具を買い揃えて自分で掃除しますが、金魚は掃除をするどころか汚すのです。だから臭いし、水が重くて大変です。また、えさをあげるのをわすれてしまうので、金魚はだんだん苦しくなってきました。そして、そのうちの金魚がだんだん弱ってきてとうとう一、二匹死んでしまいました。そしてだんだん金魚の数が少なくなってきました。だから水槽を買った熱帯魚屋で一匹金魚を買いました。ところが、今度は最初に買ってきた金魚がまた死んでしまいました。
それからまた一年が過ぎて、夏祭りがやってきました。だから、また金魚を五匹ぐらいもらいました。そして、また金魚で水槽がにぎわいました。
新しく入った金魚の中で、まだ小さい金魚が二匹ほどいました。
「早く大きくしたいな。」
と思いながらえさを週に一度ぐらいにしかあげませんでした。
ある日、三日ぐらい大阪に行って留守にしていました。大阪で楽しんでいましたが、金魚の事は一日だけ心配になりました。
「ただいま。」
久しぶりの我が家です。帰ってきたときまるで金魚がいないのかのようにその日はみんな金魚の事を一回も思い出しませんでした。翌日。私は何の気なしに水槽を見ていました。すると、何か変なことに気づきます。何か変なのです、本当に。
「一、二、三、四、五、六。あれっ！一、二．．．。」
そうです。七匹いるはずなのに六匹しかいません。昔どじょうが水槽から飛び出したことがあったので、きんぎょもきんじょを探してみました。すると、水槽から変なものが発見されました。
「なにこれ。」
白くて丸い物体が見えました。しかも一匹見あたりません。
「ママ、金魚の代わりに白い物体がある。」
おどろきながらお母さんがやってきました。
「も、もしかして、その金魚、と、共食いされたかも。」
かわいそうに。いなくなっていた金魚は、あの小さい金魚だったのです。大阪に行ってその間にみんなが空腹になり、小さい金魚を殺して食べたのでしょう。
その後、一番最初にもらった金魚だけ生き残り、あとはみんな死にました。そしてお母さんに
「最後だよ。」
と約束して他のお祭りでもらった金魚を買いましたがやっぱりその金魚も全部死にました。
こんなに悲しい伝説があった私の金魚。今は生き残った一匹がまるでドッジボールで自分一人だけ残って今にも当てられそうな感じで精一杯生きています。私はあの金魚だけが何年も生きているのは、今までに死んだ金魚が天使になって守っているかのように思えます。でも、その裏で最後の一匹を殺そうとしている金魚もいそうでなにか怖い感じがします。私は”今までの世話をしなかったあだうちだ“と金魚の幽霊に懲らしめられそうで怖いな、と心の中で不安に思いました。それから共食いされたあの金魚はお墓に入れずにそのまま骨ごと食べられてしまったので、天使になっているか幽霊になって私と金魚を懲らしめようとしているのかどっちかな、と心の中で思いました。

　　　講評　　　kiri



こんにちは。
とってもミステリアスな作文だったね。内容はもちろん、題名もよかった。

6月は進級テストがあります。この調子で、がんばりましょう。