国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   茶畑から世界が見える   えよさ

 茶畑の茶の木は、挿し木をして増やしていくため、全て同じ品種、同じ遺伝子であるそうだ。もともと種子で増える茶の木を、このような方法で増やすようになった理由は、変種を生じさせないためである。しかし、一様に同じ遺伝子であれば、病気などが流行ってしまえば、たちまち全滅してしまう。このような特徴は、私たちの社会でも見られる。たとえば、日本の企業では、同じような能力、レベルを兼ねそろえた企業は、団結力があり、強い。しかし、それは裏を返せば、一様の集団の内部では、問題が露呈しにくく、もろさにもつながる。私は、このように、一様に同じ種類のものが集うと、強さの反面弱さも大きいという構造が、現代社会の問題であると思う。
 第一の原因は、そのような構造が、日本の社会の古くからの因襲であるからだ。日本の社会は、古くから統制を好む社会だった。たとえば江戸時代には、一貫して士農工商などの身分統制をしき、西洋の文化を排除し、国を閉ざして、それまでに作り上げられた「日本」を守ろうとした。結局時代の流れにより、開国、文明開化に至り、西欧諸国に追いつくよう努力し続けることになった。確かに、文明開化をする前の日本は、長い時間をかけて築き上げられた純粋な文化を保つことができた。しかし、外の世界のことを知らなければ、内部の刷新も滞り、文化も停滞してしまうのである。私はテニス部で活動していたとき、公式試合の練習を兼ねて、他校との練習試合をしたことが数回ある。練習試合は、日頃の練習の成果を実感でき、公式試合へのモチベーションも高められるので、よい機会である。練習試合だからといって、学校で着る体操服で試合に臨み、先輩に怒られたことが印象的である(笑)。このように、自分の周りの限られた視野でなく、外の世界と触れ合うことで、自然と力を伸ばすことができるのだ。
 第二の原因は、日本の社会は、異質なものを排除したいと考える傾向にあることだ。日本の社会では、古くから差別階級などが存在していた。確かに、異質なものは輪を乱すし、それがなければより潤滑になるかもしれない。しかし、異質のものを受け入れるくらいの余裕や自由さがなければ、それはやがて停滞してしまう。かつての日本がそうであったように、現在でも世界の北朝鮮など世界の一部の国では、厳しい統制がしかれ、自由がない国がある。それらの国は、統制することによって表面的には平和な時代もあるかもしれないが、時間が経てば内部からの反発が募り、崩壊してしまうだろう。異質なものを排除するばかりでなく、その長所を受け入れる余裕を持つべきである。
 確かに、統制のとれた社会は平和である。しかし、同じ遺伝子や種類ばかりでは、発展することも無く、衰退の道をたどる一方である。私たちは、古来の日本の魂を守りながらも、常に視野を大きく広げ、固定観念にとらわれるのでなく、新しい要素も取り入れていくべきである。そうすれば、私たちの日本は、今後も発展を続けることができるだろう。茶畑は、均一の品種の茶を作る場でなく、私たちに世界を見せてくれる場だ。(名言)

   講評   nane


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